ブラジル

ブラジル:サンパウロ

日下野 良武(くさかの よしたけ)

◎職業;ジャーナリスト、ブラジル文化研究家
◎居住都市;サンパウロ市(ブラジル国)

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 サンパウロ市のオフィス街に建つ日本文化発信基地「ジャパン・ハウス」の中で、日本代表の応援団が試合終了と同時に歓声を上げた。辛くもグループリーグ(以下GL)H組2位でトーナメント戦進出が決定したが、フェアプレーポイントでの突破で笑顔に力はなかった。


 W杯ロシア大会のGL第3節の日本対ポーランド戦の試合開始は、ブラジル時間6月28日午前11時。平日で勤務時間だったためか、集まった人は少なかった。正午すぎになると、昼食時を狙って増えてきたようだ。同ハウス内には高級レストランがある。


 前半戦は0―0。後半戦に入り14分にポーランドのゴールが決まると、キャーと悲鳴が飛んだ。両手で顔を覆う駐在員ふうの人、しゃがみ込む青年男子、大きく開いたままの目でテレビの画面を凝視する女性。会場全体に暗い雰囲気が漂った。試合終了後は明るさが戻ったが、何か吹っ切れない面持ちだ。応援した120人のうち6割は40代の女性だった。野口泰サンパウロ日本国総領事も顔を見せていた。


 1階のセミナールームに据えられた縦2?、横3?のテレビ画面を食い入るように見ていた日本人女性(45)は「最後はどうなるかと思った。結果的に上に行けて良かった」と話す。妻が日本人のブラジル人男性(35)は「ギリギリだった。香川が出なかったのは残念」と思いを語った。


 ブラジルには約180万人の日系ブラジル人が住み、日本への関心は高い。近年は日系2・3世と非日系ブラジル人が結ばれるケースは珍しくない。
 さて、日伯両国が戦うことになったら、皆さんはどちらを応援するのか。我が家の場合、日本人の私は日本に味方する。しかし、女房と息子と嫁の3人はブラジル国籍だから、間違いなくブラジルだ。多勢に無勢。別の部屋のソファに座り、独りぼっちで声援を送るか。


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タグ:サンパウロ

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