ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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屋外スペースなら飲食が認められているレストラン

屋外スペースなら飲食が認められているレストラン

 よく言えば寛大、何事も緩いところも散見されるブラジルのライフスタイル。そうは言っても、日本の感覚では逆にそこまで線引きしなくても良いのではと思うようなことで意外と細かいこともあります。

 例えば、寒くなくても乳幼児の赤ちゃんに靴を履かせずベビーカーに乗せていると、やや変な目で見られたり、アパートに付属するプールで、どこからでも誰からでも丸見えのプールサイドで裸同然のビキニ姿でいるにもかかわらず、家との間を移動する廊下では絶対に水着姿では歩かないなど、サンパウロの町では比較的共有されている暗黙のマナーがあります。

 それはレストランでのペットに対する意識にも反映されています。


「あなたの愛するペットとどうぞこちらへ!」と案内が掲げられたレストラン。屋外スペースなら飲食が認められている

「あなたの愛するペットとどうぞこちらへ!」と案内が掲げられたレストラン。屋外スペースなら飲食が認められている

 犬を飼う人は多く、散歩する人もたくさんいるにもかかわらず、飲食店の室内には基本的にペット連れは禁止です。それはレストラン経営の衛生基準で認められていません。

 ネコ好きが高じてブラジル初のキャッツカフェ「カフェ・コン・ガット」をソロカーバ市で2014年にオープンしたファビアーナ・リベイロさん(35)は、本当は日本のような放し飼いのタイプにしたかったと言います。しかし、ブラジルの衛生経営基で認められないことや慣習で動物がテーブルに上ることも受け入れられないということで、思考錯誤の末、ガラス張りのネコの部屋を設置するという新しいタイプのキャッツカフェを始めました。お客さんからは、やはり肌に触れながらネコとカフェを飲みたかったという声もあるといいます。

 レストランで飲食中の人間と動物の線引きが意外に厳しいブラジル。どこからでもお客さんが入れる間取りのバール(飲食店)でも、もし犬が入室しかけたら、シッシッといって追い払う店員さんの光景も珍しくありません。

 しかし、今日のように犬を飼う人が多い時代、愛犬、愛猫は家族として一緒に食事をしたいという人もいます。

 そんなニーズを反映させて、屋外スペースのある一部のレストランでは、以前はペット連れが認められていなかった店でも、ペット連れを歓迎されるようになったところも見掛けます。そんなレストランでは、わざわざ「あなたの愛するペットとどうどこちらへ!」という案内が掲げられています。


ブラジルの衛生経営基で認められないことから、ガラス張りのネコの部屋を設置したキャッツカフェ「カフェ・コン・ガット」の店内

ブラジルの衛生経営基で認められないことから、ガラス張りのネコの部屋を設置したキャッツカフェ「カフェ・コン・ガット」の店内




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