ブラジル

ブラジル:サンパウロ

日下野 良武(くさかの よしたけ)

◎職業;ジャーナリスト、ブラジル文化研究家
◎居住都市;サンパウロ市(ブラジル国)

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猫派よりも犬派

2018.01.12 up

 雨が降らない日、拙宅の前の公園で犬を散歩させる人が20人ほどいる。犬の種類はビーグルからブルドッグ、ゴールデンレトリバー、秋田犬などさまざまだ。ブラジルでは猫より犬を飼う人のほうが断然多い。日本と比較すると治安が良いとは言えず、番犬も兼ねるからだ。戌年の新年を機に、ワンちゃんにまつわるお話を少々。


飼い主に代わって犬をまとめて散歩させるペドロ・ナシメントさん

飼い主に代わって犬をまとめて散歩させるペドロ・ナシメントさん

 夕暮れ時に各種4匹の犬を引き連れて歩くのはペドロ・ナシメントさん(51)。「飼い主が終日出かけているときに、私が各家の犬をまとめて1時間ほど運動をさせます。仕事です。私が迎えに行くと歓喜の声を上げる。かわいくてしょうがない」と目を細める。


 近所に住む主婦の池永ユキエさん(63)=日系2世=は14歳のライカと4歳のミミを一日に2回連れて歩く。日本語が達者だ。「2匹とも雌。朝夕出かける時間になると、外に出るのをせがみます。今年、日本は戌年ね」とほほ笑む。


 犬好きがいて5頭を飼うブラジル人もいる。餌代は大丈夫か。名前はペレ、ロナウド、ロマリオ、カカーにネイマール。大のサッカーファンとはいえ、ちょっとやり過ぎ?
 公園内では大半の飼い主が犬の後始末をするが、中には放置したり、鎖を外して遊ばせたりの不届き者もいる。しかし、面と向かって注意する人は少ない。「ほかの人もやっている!」と、開き直られたら、あきれて返す言葉がない。どうやら、関わり合って争いになるのを避けたいためのようだ。


 ブラジル日系社会には県人会、大学同窓会など親睦団体が多々ある。その中に「ワンワン会」もある。もちろん、戌年生まれの会だ。会長は平崎ヤスユキさん(71)=2世。「創立は12年前、会員は20人ほどです。皆で外国旅行もする。今年は大いに吠えますよ」と、電話取材に応えた。
 ちなみに、当国での犬の鳴き声は「Wau Wau(ワゥワゥ)」と発音する。


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