メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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 メキシコではガソリンは国営Pemexの一社のみの独占販売。価格は州によって異なりますが大体均一の値段で売られています。
 ところが現ペニャ大統領になってからというもの、毎月1Lあたりの価格が値上げされ、ついに2017年1月より1L 16.53ペソ(ハリスコ州)にまで上がってしまいました。先月2016年12月の価格と比べると、1L当たり何と3ペソもの値上げになります。空っぽから満タンになるまで約50L入れるとすると、150ペソ、日本円にしておよそ900円近くの値上がりとなります。


少し見づらいですがNO GASOLINAZO

少し見づらいですがNO GASOLINAZO

 これには市民が猛反発。
 値上がり直前の年内はガソリンスタンドはどこも長蛇の列で、一滴でも多く年内の価格で入れておこうとごった返しておりました。
 また、市民の間ではこのガソリン価格高騰を市民感情を無視して続ける政府に抗議して、「NO GASOLINAZO」(ノ ガソリナソ、ガソリン高騰にNO)と抗議文の垂れ幕でデモ行進したり、車のガラスに書いて走るなど行動を起こしています。


テントも貼って、抗議運動バッチリやってます

テントも貼って、抗議運動バッチリやってます

 1月5日、所用のため約200km離れた町に出かけた時のこと。ここに行くには高速道路を使うのが早くて安全。ですが、もちろん高速道路には料金所があり、このルート上には4か所設けられております。ガソリン代も含めると往復で約1500ペソもかかってしまいます。値上げされたガソリン代で、頭痛もさらに重いものになっていきます。

 と、一番最初の料金所でオレンジ色の旗を振り振り、ドライバーに声をかける人が。「お金払わなくていいよ!」
 ロジスティック関連や地方の皆さんのガソリン値上げ反対者が料金所に押しかけ、トラックやブロックで通行を最小限にし、一般市民に高速料金を支払わせないことで政府に抗議をしています。


「市民の無関心さが国を腐敗させる」その通りです。

「市民の無関心さが国を腐敗させる」その通りです。

 ブロックには「払わないでいいよ!無料!」と書いてあったり、料金所手前にテントを張ったり。

 この「高速道路料金所封鎖」は6日目も続いております。

 ちなみにこの日、往復8か所の料金所で私がお金を払ったのはたった3か所、924ペソのうち407ペソしか払わずに通行しました。
 「ラッキー!」では済まないこの現状。
 大きなトラックに掲げられていた抗議文には「皆さんの通行の妨害をして申し訳ない。でもこの政府の腐敗をさらに進めるのは、私たちの無関心さなのです。」と書いてありました。

 政府と市民のにらみ合いは国内あちこちで広まり、今後もニュースから目が離せません。



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