メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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 メキシコの地方議会 選挙は3年おき。
 6月7日、全国でこの州議会議員および首長選挙が行われました。注目されていたのはメキシコ第二の都市グアダラハラとその近隣市町村を抱えるハリスコ州の動静。
 今まで70年あまりの長きにわたる革命党(PRI)一党独裁と、それを打破した労働党(PAN)の二大勢力が全国地方自治と中央政権を握ってきましたが、ここにきてその存在と実力に陰りが見え始めてきたのです。現在のメキシコ大統領も自分の政党PRIが危うくなっていることを危惧してか、何回もグアダラハラを遊説に訪れていました。

 政治的に保守的傾向の強いグアダラハラと隣接する人口100万人のサポパン市。こちらも、同じく長い間PRIの支配とPANの攻防という、二大政党が市代表の州議員の大半を占めていました。
 そこで登場したのが、なんと25歳の若き候補者、ペドロ・クマモト・アギラル氏。お名前からもわかるように、日系4世の方です。


25歳の若き州議会議員 ペドロ・クマモト氏

25歳の若き州議会議員 ペドロ・クマモト氏

 7日の投票時刻締め切り後、真っ先に飛び込んできたニュースが「サポパンの無所属州議候補クマモト氏38%でトップ当選」。
 並み居る巨大政党に後押しされた候補者を押しのけ、無所属の議員が当選したのはサポパンどころかハリスコ州史上初。メキシコ国内でもあまり例をみないことで、これは彼の「政治に直接参加してこそ、市民」に賛同した多くの若者たちの力とも言えるでしょう。

 当選直後の多忙な中、クマモト氏にインタビューすることができました。


当選を喜ぶクマモト氏(中央)と支援者たち

当選を喜ぶクマモト氏(中央)と支援者たち

 クマモト氏の曽祖父が日本からメキシコの南部チアパス州へ移住。残念ながら彼の祖父が8歳の時に一世が亡くなったため、現在四世であるクマモト氏は自分の家族が日本のどの地域出身かは分かっていません。

 「ですが、祖父、父から伝えられてきている日本式のしつけ、人間としてのあり方は私たち家族が今も大切にしていることです。勤労勤勉であること、誰に対しても正直に、丁寧に接するということ。これが祖父たちから教わったことです。」

 この教えを、彼はどのようにハリスコ州議員として活かそうとしているのでしょうか。


(本文掲載の写真はすべて、ペドロ・クマモト選挙事務所の提供によるものです。)




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