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スイス:フリブール

小島 瑞生(こじま みずき)

職業…公務員
居住都市…フリブール(スイス)

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アイルランド南部コーク市で開催された<プライド・フェスティバル>。性的少数者(LGBT)が差別・偏見の目を持たれることなく、すべての人々が多様性を尊重でき る世の中にすることを目指します。(画像: Peter OToole & Diane Jefferies)

アイルランド南部コーク市で開催された<プライド・フェスティバル>。性的少数者(LGBT)が差別・偏見の目を持たれることなく、すべての人々が多様性を尊重でき る世の中にすることを目指します。(画像: Peter OToole & Diane Jefferies)

 5月22日にアイルランドで画期的な国民投票が行われました。
「同性婚」の合法化についての投票で、国民投票によって『同性婚』の合法化を決定した国は、世界でもアイルランドが初めてのこと。
 
 ここ近年は2年前の2013年にフランスが同性婚を合法化したり、日本でも同性婚を現実化させようと、活発に活動されているタレントさんたちもいらっしゃるようですね!

 アイルランドは敬虔なカトリック信者が多い国。それゆえ同性婚に対して否定的な考えを持つ人が多いのでは……と考えていた私ですが、 2011年から<市民パートナーシップ法>が導入され、そして今度は、今回の男女カップルの結婚と同じ権利・扱いとなる<同性婚の合法化>に対する国民投票となりました。


カラフルなレインボーカラーは多様性を表し、性的少数者のテーマカラーともなっています。(画像: Peter OToole & Diane Jefferies)

カラフルなレインボーカラーは多様性を表し、性的少数者のテーマカラーともなっています。(画像: Peter OToole & Diane Jefferies)

 国民投票前には、「合法化にYESを!」「合法化にNO!」といった類の看板があちらこちらに立っていましたが、事前アンケートや調査によれば、同性婚の合法化がかなり優勢であるようにみえました。
 
 さて、投票日翌日に出た結果は――『TÁ(Yes)』。62%賛成、38%反対という圧倒的な差で同性婚合法化が決定。特にこの“Yes”票に貢献したのは、若者層だと言われています。アイルランド国外在住のアイルランド人は、国民投票含む投票が海外で行われないため、オーストラリアなど遠路から、今回の一票を投じるために一時帰国した人々が多くいたそうです。
 
 今年の7月末までには、この同性婚を合法とする新婚姻法を制定するとともに、秋の始めには同性婚を実際に行うことができるように進めていくということで、今後はアイルランドでも、性別という枠に括られることがなく結婚ができるのも、もうすぐのようですね!





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  • 3 コメント

3 - Comments

道下より:

2015 年 05 月 27 日 14:49:35

同性婚の賛否を軽々には論じれません。長く差別に苦しんでいる方もいるでしょう。国民投票で賛成が多数を占めたことは重い結論ですね。

小島瑞生より:

2015 年 05 月 28 日 04:40:57

道下さま、コメントありがとうございます。
そうなのです、当事者にしか分かりえない苦しみや辛さが軽減されれば、それはとても良いことですし、「今は時代が変わった」「カトリック教会にとって最悪な結果だ」という意見もあり、個人個人によって意見が分かれる大きな決断を今回アイルランドでは「Yes」で締めました。
私個人の意見ですが、アイルランド人は人同士が支えあい、正義感の強い国民性に思います。そのため理由がなんであれ、理不尽なことで苦しまねばならない人を見ていられない、助けてあげたい……そんな気持ちもあっての賛成票多数、もあったのかなと感じました。

道下より:

2015 年 05 月 28 日 08:39:32

そうですね。一方で、今後注目されるのは同性婚者との距離感です。投票で意思表示したものの国全体で次のステップをどう踏んでいくかを注視したいですね。

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