ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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25本の筒から2発ずつ連続して地上60メートルまで上がる花火(580レアル、約26000円)

25本の筒から2発ずつ連続して地上60メートルまで上がる花火(580レアル、約26000円)

 ブラジルで花火といえば打ち上げ花火がメーンです。子供向けの手持ち花火や小さめの打ち上げ花火で遊ぶ習慣はありません。そのため、誕生日ケーキを飾る特定の花火がパーティー用品店などで販売を認められているのを除き、普通、花火は花火店のみが販売を許可されています。現在、サンパウロ市内には約40の花火店があります。

 サンパウロ市内の花火店『フォーゴス・カーザ・パルマ(FOGOS CASA PALMA)』は1924年にイタリア人移民のドメニコ・パルマ氏が雑貨店を開いて花火を売り始めて以来、89年同じ場所で店を営業しています。今日では花火のみを取り扱う専門店となっており、今はひ孫が店を続け、ブラジル国内の花火店としては老舗になっています。サンパウロ市内や近郊の町からも注文があり、インターネットでも購入できて、デリバリーのサービスも充実している花火店です。


一本で4色の花火が打ち上がる目玉商品『アクアレーラ・ド・ブラジル』(一箱25レアル、約1250円)

一本で4色の花火が打ち上がる目玉商品『アクアレーラ・ド・ブラジル』(一箱25レアル、約1250円)

 『フォーゴス・カーザ・パルマ』の販売責任者であるジルソンさんにブラジルでの一般的な花火事情について伺いました。

 ジルソンさんによると、ブラジルで花火というと、火薬や危険物といった認識の方が強く、「遊ぶ」ためのものではなく、「祭り」を盛り上げる道具といった意識が強いということです。そのため、大きな打ち上げ花火が主力商品となっています。

 ブラジルで最も花火が打ち上げられるのは、6月に学校や教会、地域の広場などで開催されるお祭りの「フェスタ・ジュニーナ」と「大晦日」で、フェスタ・ジュニーナが花火市場の約30%、大晦日で約70%を占めるそうです。その他、サッカーの重要な試合の時にも花火はよく売れます。

 特に年末の打ち上げ花火は9月ごろから注文予約が入り始め、12月は店の書き入れ時となります。6月や12月以外は店はシャッターを下ろしていることもあり、人の出入りも少ないですが、12月には臨時に12人くらいのアルバイトを雇って店を切り盛りするとの事です。


『フォーゴス・カーザ・パルマ』の店先

『フォーゴス・カーザ・パルマ』の店先

 ブラジルで花火を生産する工場はミナスジェライス州(サンパウロ州の隣州)にあるものの、現代では中国からの輸入品が花火市場の約70%を占めているということです。

 『フォーゴス・カーザ・パルマ』で取り扱う花火は、一部の子供向けの小さな花火を除き、主力商品は打ち上げ花火です。

 20個の色のついた玉が10メートルくらいまで飛び上がる小型の打ち上げ花火(12本入り25レアル、約1200円)から、25本の筒から2発ずつ連続して地上60メートルまで上がって花火となるような大掛かりな商品(580レアル、約26000円)まで一般客に販売されています(写真1枚目)。

 ブラジルで老舗の花火ブランドといえば、インディオのイラストが目印の『カラムルー(CARAMURU)』です。中でもお勧めは一本で4色の花火が打ち上がる『アクアレーラ・ド・ブラジル』(一箱25レアル、約1250円)とのことです(写真2枚目)。

 ブラジルの打ち上げ花火の全体的な印象としては、日本に比べると単色が多く、カラーではあっても鮮明さが低いです。形は丸であっても図ったような形ではありません。音と煙の派手さが印象的です。

 大掛かりな打ち上げ花火の商品は使用に危険が伴うということで、販売責任者の方が、お客さんが使用する場所などをしっかり聞いて、大丈夫だと判断した場合のみ販売するということです。必要な場合には花火の専門家を派遣することもできます。

 子供の花火遊びなどは危ないという意識が強い反面、お祭りモードとなれば大きな花火を住宅街で打ち上げたり、サッカーの観客席で使用したりすることに、ブラジルらしい花火文化を感じます。

【『フォーゴス・カーザ・パルマ』のサイト】
http://www.fogoscasapalma.com.br/empresa.htm


子供向けの花火。5mほど回りながら上がる花火(左)と、回るだけの花火(右)

子供向けの花火。5mほど回りながら上がる花火(左)と、回るだけの花火(右)


大晦日にサンパウロ市内の住宅街で打ち上げられる花火

大晦日にサンパウロ市内の住宅街で打ち上げられる花火


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5 - Comments

いとうより:

2013 年 08 月 22 日 18:16:36

いとうです
日本のテレビで、海岸であがる大晦日の花火を放送していました。
すごい数の人が会場で見ていたという記憶があります。ものすごい
規模でした。その会場でどれくらいの花火が上がるのか、気になって
いました。数万発ぐらいなのでしょうか?

大浦より:

2013 年 08 月 23 日 00:03:11

 年末の海岸の花火の正体はリオの海岸だと思います。リオの海岸にいなくてもテレビ中継で見るのが除夜の鐘感覚です。でも、ずいぶんと除夜の鐘とは相反する年越しですよね。海辺の数地点ではなく海岸線に沿って何ヶ所もの地点で一斉に上がる火の噴水のようだし、間近で見ている人たちがいるのも、ただただすごいなあと思います。事故と音と煙が怖くてあまり現場には行きたくないような・・・

石田より:

2013 年 08 月 23 日 09:58:53

日本だと規制とか規制とかで気軽に打ち上げられませんが、
一般の人も買えるならばいろいろ楽しめそうでうらやましい!

おおうらより:

2013 年 08 月 23 日 19:11:57

〉石田さま
 海岸のお祭り用のかなり大規模なものでなければ、そこそこ大きめの打ち上げ花火は花火屋さんの責任で販売することができるようです。その分、花火店を開業するまでの規準が厳しく、普通の商店よりも国から許可をもらう手続きが大変なようです。プロじゃないとすごさを撮影するのが難しいですが、住宅街の合間でも打ち鳴らされる年末の花火は本当に音と煙がすさまじいです。 

石田より:

2013 年 08 月 24 日 09:26:58

いろいろな祝い事で打ち上げられるのは良いですよね。
結婚式とか、成人式とか。

今は運動会の日の朝に、実施の合図として打ち上げるか、鳩よけに爆竹が鳴るくらいです…。

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