ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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第16回日本祭りの子供広場のおにぎり作りコーナー前で水稲ブランド『ひばり』を宣伝するブラジル人男性

第16回日本祭りの子供広場のおにぎり作りコーナー前で水稲ブランド『ひばり』を宣伝するブラジル人男性

 自分が育った故郷・日本の文化である水稲は珍しくなくても、日本の土地と縁深くなかった人であろうブラジル出身のヨーロッパ系の子孫であろうと思われる男性に、ブラジル産の水稲について熱く説明を受ける時には摩訶不思議な感覚に陥ります。

 7月19、20、21日にサンパウロ市内で毎年恒例の『日本祭り』が開催されていました。日本祭りで、今年も気になったのが子供広場で設けられていたおにぎり作りコーナーです。このコーナーはブラジル産の水稲ブランド『ひばり』という会社が主催しているようで、壁には米袋と同じデザインの垂れ幕が掲げられています。


第16回日本祭りの子供広場のおにぎり作りコーナー前で水稲ブランド『ひばり』を宣伝するブラジル人男性

第16回日本祭りの子供広場のおにぎり作りコーナー前で水稲ブランド『ひばり』を宣伝するブラジル人男性

 おにぎり作りコーナーの前では一人のブラジル人男性が、通りすがりの人々に自社の水稲を宣伝し、興味のある人には、一合分の水稲が入った米袋を試食用にプレゼントしていました。

 水稲、おにぎりといえば日本が世界に冠たる食文化、と思いがちで、今も決して間違いではないと思います。20年ほど前からブラジルにも訪れた日本食ブームの中で、特にスシは、ブラジルでも水稲を抜きに語ることはできません。

 広い農地を有するブラジルの南部やウルグアイでは、日本から移民した人々がブラジル在住の日本人などの食糧として水稲を栽培してきたことが知られています。ところが、日本食ブームが訪れる少し前くらいからブラジル南部に多く暮らすポルトガル系やドイツ系の人などが水稲(=日本米)の栽培を担うようになってきたと聞いています。様々な水稲ブランドがサンパウロ市でも販売されています。


水稲ブランド『ひばり』の試食用の袋

水稲ブランド『ひばり』の試食用の袋

 『ひばり』を宣伝していた男性によると『ひばり』も例外ではなく、30年ほど前に、日系人の農場主に代わって非日系人が生産するようになったということです。『ひばり』のサンパウロ事務所に勤務しているというこの男性も、日本人や日系人というわけではありませんが、日本米を懸命にPRしていました。PRする相手は、ブラジル人が多いとはいえ、日系人や日本から来てブラジルに暮らす日本人もいます。

 日本の文化だと思っていた水稲(=日本米)が、明らかに日本や日本人だけが発信する文化でもない時代が訪れていることをブラジルの日本祭りで痛感させられました。


第16回日本祭りの会場の入り口

第16回日本祭りの会場の入り口

※サンパウロの『日本祭り』は日本の各都道府県の郷土食を食べられるコーナーや日本文化を紹介するブースや日系企業のブースなどがあり、今年は第16回目の開催でした。近年は聖地詣での様相を呈しており、続々と会場に足を運ぶ人の行列ができ、3日間で約20万人の来場者があるそうです。


第16回日本祭りの子供広場のおにぎり作りコーナー

第16回日本祭りの子供広場のおにぎり作りコーナー


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