ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

前の月へ

2026.3

次の月へ
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31     

料理に赤い色付けをするブラジル産の種子ウルクン(左)とコロリフィコと呼ばれる粉(右)

料理に赤い色付けをするブラジル産の種子ウルクン(左)とコロリフィコと呼ばれる粉(右)

 サンパウロのどこにでもある食料品店の香辛料売場では、必ず「コロリフィコ」もしくは「コロラウ」という名前の商品が販売されています。「コロリフィコ」というのはポルトガル語で「色を出す」という意味です。文字通り、色を付けるための粉です。

 コロリフィコは赤っぽい色です。日本でいえば食紅に相当する着色料と言えそうですが、料理に使った場合、粉のざらざら感が残ります。


料理に赤色をつけるコロリフィコ(右)とパプリカ・ドーセ(左)

料理に赤色をつけるコロリフィコ(右)とパプリカ・ドーセ(左)

 コロリフィコの原材料を確認してみると、たいてい「ウルクン(URUCUM)」という文字が含まれています。赤い色はウルクンの色で、フバというトウモロコシ由来の粉と調合されている事が原料表示からは読み取れます。

 ヨーロッパ言語や日本語では耳慣れない「ウルクン」は、ブラジルのインディオが昔から使っていた植物の名前です。インディオはウルクンの果実からとれる赤い色素をボディーペインティングに利用していたとも聞きます。赤い種子が、種子のままや挽いて粉にした状態で料理に使われることがあります。


下味でコロリフィコが付けられた鶏肉

下味でコロリフィコが付けられた鶏肉

 ブラジル人の家庭では、ウルクンを含むコロリフィコを肉や魚料理の色づけなどに使用するということで、最も売れ筋の香辛料の一つになっています。

 ウルクンの種子は小さなドッグフードのような形をしていますが、挽いた粉は、一見すると香辛料のパプリカとよく似ています。料理に使うとパプリカは味わいが出るのに対し、ウルクンはあまり味わいはありません。

 ウルクンを使うというブラジル人に「何の料理にどうして使うのか」と何度か尋ねたことがあります。一様にして答えは「肉や魚に色を付けるため」ということです。

 ブラジルでは肉に人為的に色を付けた方がおいしそうに見えるという感覚があるのかもしれません。和食では、魚肉でスシ用のデンブやそぼろを作る時に食紅を使う感覚に近いかもしれません。

 コロリフィコをよく使うブラジル人もいる一方で、刺激が強いという印象を持っている人もおり、まったく使わないという人もいます。コロリフィコを使う肉料理は、野性味あふれるブラジル土着の料理という雰囲気があります。

 肉料理のレシピの中には「フランゴ・コン・ウルクン(ウルクン入り鶏肉)」というのもあり、肉に火を通した後、味付けの段階でウルクンを入れて完成するという一品も見られます。


「フランゴ・コン・ウルクン(ウルクン入り鶏肉)」という肉料理のレシピ

「フランゴ・コン・ウルクン(ウルクン入り鶏肉)」という肉料理のレシピ


ウルクンの果実

ウルクンの果実


レポーター「大浦 智子」の最近の記事

「ブラジル」の他の記事

3 - Comments

Miki Arisakaより:

2015 年 06 月 26 日 19:50:59

はじめまして。
お聞きしたいことがあり、こちらにコメントさせていただきます。
「ウルクン」という単語の発音を知りたいのです。
ブラジルでの発音と、それを日本人が日本語で会話する中で使う発音がわかると嬉しいのですが・・・
急に変な質問をして申し訳ありません。
お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

大浦より:

2015 年 06 月 29 日 19:50:08

〉Miki Arisakaさま
 コメントありがとうございます。
 普通、ブラジルの人々はウルクンのクの部分に軽くアクセントを置いて発音するように聞こえます。でも、それほど強調したものではありません。日本人は、棒読みで普通にウルクンと言う感じですが、あえていうならやはりクにアクセントがあるかなという感じです。
 

Miki Arisakaより:

2015 年 06 月 30 日 20:31:53

大浦さま
お返事ありがとうございます!
演劇をやっている者なのですが、セリフでウルクンが出てきまして。
とても助かります。
ありがとうございました!

Add your comments

サイト内検索

Name(required)

Mail(will not be published)

Website

Archives