世界の人々にこよなく愛飲されているコーヒー。その飲み物が肝臓の機能改善に役立つとのニュースが飛び込んできた。本当だろうか。上戸にとっては顔がほころびそうな嬉しいお話だ。

今年１１月、大阪市立大のチームが研究結果をまとめ、米国の科学雑誌で「肝炎や肝硬変のＯ型慢性肝疾患の患者で、毎日１杯以上ドリップコーヒーを飲む人は肝機能が改善する」と発表した。「肝硬変移行も減少し、肝臓がん予防も期待できる」そうだ。

コーヒーの健康効果については、これまで数多く噂されてきた。「苦みは胃薬」から「特有のカフェインが老化防止の働きをする」、果ては「精力剤だ。ブラジル人は毎日５杯以上飲む。酷暑の中でサンバを踊りサッカーでも疲れを知らない」など。

当国の人は濃いエスプレッソが好きだ。そんなに加えたら糖尿病になりはしないかと心配するほど無造作に砂糖をたっぷり入れる。世界有数の砂糖生産国だからか。しかし、ブラックで飲む人は少ない。筆者は３０年ほど砂糖を加えず薄い「ブラック・アメリカン」を嗜んでいる。家で文章作成の日には、朝起きてから夕方まで５～８杯程度。だからか、頭以外で悪い箇所はない。
コーヒー豆生産量ではブラジルが断然世界一。約６０億本の木が植えられ年間３００万トン弱を生産、全世界の３５％ほどを占める。長年首位の座を保っている。

日本人が考案したと言われるアイスコーヒーをブラジル人は飲まない。数人に質問したら「コーヒーは漢方薬の一種。温めて飲むもの」とか、「氷を入れるの？　ウイスキーかピンガ（当地の地酒）なら分かるけど」と返ってきた。発想大転換、ブラジルで流行らせたらどうだろう。コーヒーの消費量増大は間違いない。だが、消費大国の日本へ回って来ないと困る。やっぱりやめておこう。

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