ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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ブラジルでファッションとしての“キモノ風カーディガン”

ブラジルでファッションとしての“キモノ風カーディガン”

 ブラジルでは「キモノ(kimono)」という言葉が、日本とは少し異なる意味で使われています。ジャケットやワンピースと同じく一つの衣服カテゴリーとして扱われていますが、“キモノ” といっても使われ方は大きく三つに分かれています。

 最も一般的なのが、柔道やブラジリアン柔術、空手、合気道などで着用される武道用の道着です。厚手で丈夫な綿素材が使われ、上着・ズボン・帯で構成されています。ブラジルのショップで「kimono」と表示されている場合、よくこの武道用の道着を指します。

もう一つは、日本の伝統的な着物でブラジルでは広く知られていますが、日常的に着用されることは少なく、日本文化イベントや祭りなど特別な場面で見られる程度です。


ブラジルで購入できるファッションとしての“キモノ風カーディガン”

ブラジルで購入できるファッションとしての“キモノ風カーディガン”

 一方で近年注目されているのが、ファッションとしての“キモノ風カーディガン”です。日本の伝統的な着物をゆるくイメージしつつ、ブラジルの気候に合わせて進化したアイテムで、軽く前が開いたデザインが特徴です。レーヨンやビスコースなどの薄手素材が多く、風通しが良く体型も自然にカバーできるため、夏の定番として人気を集めています。特にビーチでは、ビキニの上に羽織るコーディネートがとても一般的です。日差し避けとしても便利で、写真映えする鮮やかな色柄が多い点も支持されています。

 ブラジルの“kimono”にはトロピカル柄や花柄、民族調デザインが多く、シンプルなコーデに華やかさを足す“第三のアイテム(third piece)”としても活躍します。ジーンズとタンクトップの上に一枚羽織るだけで、動きのあるシルエットが生まれ、コーデに奥行きが出ると好まれています。また、「kimono」という名称自体がエキゾチックでスタイリッシュな印象を与えるため、商品名にも頻繁に使われています。


ブラジルでファッションとしての“キモノ風カーディガン”

ブラジルでファッションとしての“キモノ風カーディガン”

 このように、ブラジルにおける「キモノ」は武道用、ファッション用、伝統的な着物の三つの意味を持ちながら、特にファッションの分野では独自に発展し、夏のスタイルを彩る人気アイテムとなっています。


ブラジルでファッションとしての“キモノ風カーディガン”

ブラジルでファッションとしての“キモノ風カーディガン”



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