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スイス:フリブール

小島 瑞生(こじま みずき)

職業…公務員
居住都市…フリブール(スイス)

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上空からのスパイクアイランド。星形の建物が見えます(画像提供 Spike Island Cork)

上空からのスパイクアイランド。星形の建物が見えます(画像提供 Spike Island Cork)

 「エメラルドの島」と呼ばれ、英国のお隣の国にあるアイルランド。この国は小さいながら多くの風光明媚(めいび)な観光地などがありますが、2016年ごろから、新しいホットな観光地として人気になっている場所があります。

 17年にはアイリッシュ・ツーリストアワードや、世界トラベルアワードも受賞するほど、話題の観光地なのですが、南部コーク州にある「スパイクアイランド(Spike Island)」がそれ。


スパイクアイランドはタイタニック号最終寄港地で有名なコーブの町からフェリーで行けます(コーブ駅にて)

スパイクアイランドはタイタニック号最終寄港地で有名なコーブの町からフェリーで行けます(コーブ駅にて)

 この島はもともと1300年ほど前、修道院として使われていたのが発端です。その後200年ほど前からは、フォート(砦)ミッチェルと呼ばれる星形要塞が建てられ、その後、投獄の場となり、多い時で2300人を超える囚人が収容されていました。

 本格的にスパイクアイランドが、監獄島として利用されるまでは、この地で生活していた島民たちもいたのですが、1985年に立ち退きを強いられてからは、この島に暮らす一般住民はいない状態になっています。


内部は博物館のようになっています(画像提供 Spike Island Cork)

内部は博物館のようになっています(画像提供 Spike Island Cork)

 長くて暗い歴史を、囚人たちとともに過ごしてきたこの島の刑務所ですが、経費がかかりすぎる等の理由により、2004年2月にその役目を終了。最後の収容者たちは、アイルランド本島内の刑務所に移送されました。今後は歴史ある観光地となるべく、長い期間とお金をかけてリノベーションされ、ついに16年6月、一般公開がかなったのでした。

 名前の通り「島」のため、タイタニックの最終寄港地で有名なコーブ(Cobh)の港から、10~20分ほどフェリーに揺られる必要がある、まさに秘境の島。


旧刑務所内の独房の様子(画像提供 Spike Island Cork)

旧刑務所内の独房の様子(画像提供 Spike Island Cork)

 廃刑務所跡ということで、ありがちな怪談話もたくさんあるそうですよ!
観光地としてオープンされる前に、米国からゴーストハンターもわざわざ調査に訪れたほどの、いわば“お墨付き(?)”のスポットだそう。この島に勤務するスタッフたちも、「誰もいない刑務所内で名前を呼ばれた」「誰かが手首をつかんだ」「誰もいない獄舎の個室で声が聞こえる」「白い火の玉が出る」といった経験をしているとか、していないとか(怖)。


日が暮れた後の刑務所内へヨウコソ!(画像提供 Spike Island Cork)

日が暮れた後の刑務所内へヨウコソ!(画像提供 Spike Island Cork)

 それにしてもちょっとアイルランドらしいなあ、と思ったのは、アイルランドの妖精(精霊)「バンシー」(Banshee。アイルランドに伝わる、女性の精霊。彼女の泣き声を夜中に聞いたら、近いうちに誰かが亡くなるという伝説がある)も島内に住んでいる…何てうわさもあることでしょうか。

 不定期にナイトツアー(ゴーストツアー?)も行われているようなので、興味のある方はぜひ体験してみてはいかがでしょう。

※スパイクアイランドHP https://www.spikeislandcork.ie/


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