ブラジル

ブラジル:サンパウロ

日下野 良武(くさかの よしたけ)

◎職業;ジャーナリスト、ブラジル文化研究家
◎居住都市;サンパウロ市(ブラジル国)

前の月へ

2025.11

次の月へ
S M T W T F S
      1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30       

半袖姿にジャンパー姿が入り交じる(サンパウロ市近郊の「花祭り」で)

半袖姿にジャンパー姿が入り交じる(サンパウロ市近郊の「花祭り」で)

 「4月27日午後、帯広市は30・2℃の真夏日だった」とのニュースがブラジルへ届いた。同月の記録としては17年ぶり、観測史上最高気温という。それに比べ、南米一の大都会サンパウロは朝夕15℃を下回る曇天の肌寒い日々が続いている。


こちらもジャンパーと半袖姿(サンパウロ市近郊観光名所の台湾系のお寺で)

こちらもジャンパーと半袖姿(サンパウロ市近郊観光名所の台湾系のお寺で)

 ブラジルと日本は南・北半球でほぼ真反対に位置する。当然、季節も日本とは逆になりこれから秋に入る。その後7~8月に冬を迎え、アルゼンチンやウルグアイ国境付近の南部の州では雪が降る日もある。汗が飛び散る情熱のカーニバルの印象が強い国の想像できない一面だ。
 しかし、南北の距離は4320キロ、熱帯から温帯まであり国土が広い。26州のうち4州は赤道をまたいでいる。国内での地域温度差は大きく、アマゾンや東北地域では40℃近く、南部のリオグランデドスール州では氷点下の日も珍しくない。


子供の服装も半袖、長袖(ある日系団体の「七夕祭り」で)

子供の服装も半袖、長袖(ある日系団体の「七夕祭り」で)

 人口1千万人を超えるサンパウロ市の場合、海抜約700メートルで高原気候のために一日の温度の変化は激しい。冬季だと早朝10℃を切っても昼過ぎには30℃以上になる日もある。急変に順応できず風邪をひく人が多い。家庭内の暖房設備は普及しておらず重ね着で寒さをしのぐ。


 興味深いのは市民の服装がさまざまなこと。四季がはっきりしている日本と比べ、一日に春夏秋冬があるようなサンパウロ市では朝から着る服に一考を要する。コートを羽織ろうか、それとも半そでブラウスだけにするか迷う。出掛けたら着たり脱いだりで忙しい。ただし、マスク姿はほとんど見ない。悪い病気に掛かっているのではないかと疑われるからだ。


 近年、世界の気象が狂い始めた。4月中旬にブラジル南部で史上初めて巨大竜巻が複数発生し死者も出た。突発災害をマスコミが大きく報道した。数千年後には日本とブラジルの気候が逆転しているかもしれない。


レポーター「日下野 良武」の最近の記事

「ブラジル」の他の記事

タグ:サンパウロ

  • 1075 ビュー
  • 0 コメント

0 - Comments

Add your comments

サイト内検索

Name(required)

Mail(will not be published)

Website

Archives