ブラジル

ブラジル:サンパウロ

日下野 良武(くさかの よしたけ)

◎職業;ジャーナリスト、ブラジル文化研究家
◎居住都市;サンパウロ市(ブラジル国)

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ブラジルで若者に人気が高いラーメン(ブラジル北海道協会の「ラーメン祭り」で)

ブラジルで若者に人気が高いラーメン(ブラジル北海道協会の「ラーメン祭り」で)

 ラーメンと聞いたらコーンいっぱいの「北海道ラーメン」を思い起こす。近年、地球の反対側ブラジルでも“ラーメン大好き人間”が多くなった。サンパウロ市の専門店では平日でも昼・夕食時には行列ができるほどだ。


 スープの中に麺が浮かぶ東洋の料理ラーメンが登場したのは1970年代。当初、スープ麺に馴染めず、即席麺はゆでた後でお湯を切って粉末を振り掛け食べていた非日系ブラジル人も珍しくない。カップラーメンに至っては蓋を開けて水を注ぎ、ガスコンロの上でそのまま温めようとした人もいたと聞く。


 同市内の東洋街には専門店が2つ。ブラジルのスープはほとんど味噌、醤油味だ。1杯の値段は具や麺量、自家製麺か輸入麺かによって14~43レアルまで様々。その中のA店のメニューに「豚骨ラーメン」があった。食べてみた。しかし、熊本生まれの筆者には、味噌つゆに豚骨味がお義理程度に混じっているだけでパンチが感じられない。ブラジル人の好みに合わせて薄めにしたのか。コーン粒も入っていない。とはいえ、すし同様に形や味を変えてラーメン人気も高まっていくだろう。


 8月30日、サンパウロ市の北海道協会会館で毎年恒例の『ラーメン祭り』が開かれた。今年は19回目。年を追うごとに来場者は増加傾向だ。来場者は断然、若年層が目立った。大沼宜信同協会会長(2世)は「おかげで満席です。一度、本場の北海道の麺を取り寄せてやってみたい」と話す。焼豚2枚、かまぼこ1枚、ゆで卵半分入りで23レアル(約900円)だった。この日、5時間余りの間に1千杯販売を達成した。


 最後に、麺類を食べる時の注意点を一つ。ブラジルで音を立ててすするのは慎みたい。食事作法を知らないとみなされる。当国では、熱くても静かに冷やしながら口に運ぶのが良い。


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