外国語を勉強するにあたって、最も初歩の段階で学ぶ事柄としては、「あいさつ」や「数字」がありますね。
しかし一口に「数字」の読み方といっても、日本語の場合「いち、に、さん…」の他に、物を数えるときに使う「ひとつ、ふたつ、みっつ…」など、それらの用法の違いを学習者に説明するのは決して簡単なことではありません。
日本語教師になるたためには、このような用法を学習者に理解しやすく解説できる技能が要求されます。
さらに4は「よん」と「し」、7は「しち」と「なな」、9は「きゅう」と「く」というように読み方が複数ありますが、その用法の違いを正しく解説できる母国語話者がどれだけいるかというと、非常に少ないのではないでしょうか。
外国人が日本語でプレゼンテーションのエピソード
「わたしのいもうとはくさいです」と言った途端に、会場が大笑いの渦に包まれた、という話を聞いたことがあります。
この本人は何と言おうとしたのか、お分かりの方も多いと思いますが…「私の妹は9歳です」
年齢をいう場合は、「きゅう」を用いるところを、誤って「く」と言ったために、「妹は臭い!?」と笑われたハプニングです。
また同様に、「4人(よにん)」を「しにん(死人)」と読んでしまうなど、聞き手には「エッ!」と思われそうですが、十分起こり得るミスです。
9時の読み方は「くじ」ですが、「きゅうじ」と読むスウェーデン人にも出会ったことがあります。
また、「4月(しがつ)」を「よんがつ」、「9月(くがつ)」を「きゅうがつ」などと読んでしまう日本語学習者も少なくないようです。この部類でしたら、間違えを笑わずに訂正してあげることは比較的容易と言えます。
しかし「いもうとはくさい」などと聞くと、すみませんが私には「笑わずに…」という自信はないかもしれません。
かくいう私も、アイスランド語のコースに通っていた頃、「薬を飲んでいる」と書きたいところを「薬品会社を飲んでいる」のようなミスをしたことがあり、知人のアイスランド人はその文章を見て笑っていたのに対し、先生が真面目に訂正して下さったこともあります。
「学習者のミスを笑わずに訂正してあげられること」も語学教師のプロになるには重要なことなのでしょう。
しかし、誰もが初歩で学ぶ「数字」でも、日本語の場合、やや特別なのかもしれません。
スウェーデン語にも「1」の呼び方に「en」「ett」の2種類があり、名詞により使い分けますが、仮にこの2種類を間違って使ったとしても、「ちょっと変なスウェーデン語だな」と思われる程度、また移民の多い環境なので、外国人の滑稽なスウェーデン語もスウェーデン人は比較的聞き慣れていることもあるでしょう。
いずれにしても「きゅうさい」が「くさい」というように、数字の読み方一つで奇抜な意味になってしまう単語はスウェーデン語には見当たりません。
その他「私が日本にいらっしゃって」というようなミスも聞いたことがありますが、敬語に馴染みのない外国人にとって、日本語特有の敬語の使い方は非常に難しいのかもしれません。
また淋しい話のようですが、逢った途端に「さよなら」というスウェーデン人にも出会った事があります。
もちろん「別れの挨拶の言葉が「さよなら」で、会ったときは「こんにちは」と言うのですよ」と教えてあげましたが、旅行の際など、その国の言葉を話せなくても、挨拶の言葉ぐらいは正しく覚えておきたいと思いますね。
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5 - Comments
石田より:
2013 年 09 月 20 日 18:01:21
外国語の習得はなかなか難しいですよね。
その国にいるなら赤ちゃんでもその国の言葉をしゃべるのに、何でオトナの私が・・・。
王道は結局「習うより慣れろ」なのでしょうか。
いとうより:
2013 年 09 月 23 日 12:03:30
いとうです。
母国語以外の言葉は、やはり難しいです。確かに、それぞれの言葉で
難しさは違うのかもしれませんが、日本人にとっての英語も、やはり
難しいと思います。
旅行で、サンドイッチのパンの種類はどれにする?と聞かれているのに
私はずっと「Yes」と言っていて、まったくオーダーできませんでした。
最後にはあきらめたらしく、白の食パンで作ってくれましたが…
杉本より:
2013 年 09 月 24 日 22:34:39
はじめまして、杉本と申します。
高校数学科の教員免許状を持っていながら数字の意味について考えたことはありませんでした。外国語を学ぶことと同様、教えるということは難しいものですね。
実は、山本様が音楽関係のお仕事に携わっておられるようなので、もしご存じでしたら是非とも別件として教えていただきたいと思うことがあります。
私はスウェーデン語を習得しようと努めているのですが、youtubeを利用しています。過去、スウェーデンで子供向けのCDである「Poppis」が発売されたようなのですが、残念ながら何らかの規制のためなのか、日本では手に入らないようです。このCDの中に「Flygande Tefat」という曲がございます。「Pilutta Visan」などと共に収録されているのですが、歌詞を見つけることができていません。おそらくはUFOに驚いた子ども達の歌だとは思うのですが・・・。どうしても知りたいと思うのですが、もしご存じでしたら是非とも教えてくださるとうれしいです。
アイスランド語も学んでおられたのですか???語学が非常にお達者なようです。敬意を表します。
よろしくお願いいたします。
山本グィスラソン由佳より:
2013 年 09 月 27 日 15:44:13
PoppisというCDに入っているFlygande Tefatについて、少し調べてみたところ、子供向けのポップスのようですね。
私はクラシックのコロラトゥーラソプラノとして活動しておりますので、ジャンルが違うのですが、詳細を調べてみて何かわかりましたら、またコメントさせていただきます。
数字の意味について考えることはもとより、通常は母国語を文法を考えて使っている人など皆無と思います。なので、母国語の文法を説明するのはかなり難しいことで、語学教師になるにはその能力も要求されることでしょう。
私が小学生の頃は、「9歳」は「くさい」と読んだこの外国人のような間違いを、9歳の誕生日の友達に「くさいになったの?」というように、逆にダジャレにするもの流行っていましたね。また、49歳は「しじゅうくさい(始終臭い)」というように。
ダジャレはもとより、外国語を勉強する上では、正しい用法を身につけることのほうが先と思います。やはり日本語の年齢の読み方について、多くのテキストでは、9歳の読み方は特に「kyuusai (never kusai, "kusai" means smelly!)」などと、注意書きが書かれているようです。
杉本より:
2013 年 10 月 05 日 00:29:36
杉本です。
お調べいただき大変ありがとうございます。子供達ともスムーズにコミュニケーションを取れたらいいなと思っていました。でも聴いていて楽しいです。
小学生だった頃、いとこが英単語の勉強をしていた時のことを思い出しました。英単語帳を見ながらすごい真剣な顔つきで「ニュー、ハーフ!」と繰り返していました。何かカッコいい人をあらわす単語なのかと思って真似したものでした。その単語がとんでもない意味を持つことを知ったのは確か高校生の頃だったと思います。「ニュー・ハーフ」なる人の画像を見たとき、変な服装をした男性以外写っておらず、大変衝撃を受けたものです。直訳では「新しいハーフ」といった意味になるはずなのですが・・・。
Idas Sommarvisa でも聴きながらおやすみです。
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