少子化の問題は移民が解決!?
2018.07.01 up
娘が通う学校の子どもたちの多くは中南米出身の移民
チリ・サンティアゴでは、年々移民の数が増えています。主に、ハイチ、ベネズエラ、コロンビア、ペルー、ボリビアなどが主な出身国です。チリは南米では経済的に安定した国で、ハイチやベネズエラなどのように毎日食べるものにも困っているような経済が不安定な状態の国の人々が、自分たちの家族を食べさせようとチリに出稼ぎに来ているケースがたくさん見られます。移民の家族の多くは南米出身ですが、他にもアメリカ、中国、スペインなど外国人はチリ人の人口の約6%を占めるほどです。
家の近くの公園で遊ぶ子どもたち。子どもは国籍など関係なく遊ぶ様子がすばらしい!
特に私が住む首都のサンティアゴでは、私を含め毎日のように至る所で外国人と出会います。特に旧市街には南米から来た移民たちの家族が多く住んでいるので、娘が通う学校の児童・生徒はチリ人よりも外国人の割合の方が多いほどです。また公園へ行けば多国籍な子どもたちであふれています。
移民が多い市場の路上では、多国籍の子どもが人形劇を楽しんでいます
日本は少子化などで子どもの数が少ないと言われていますが、チリ人家庭の多くは高い水準の良い教育を子どもに与えるために教育費がかかることから子どもは1人しか産まないという家庭も少なくありません。
私の周りのママ友たちの多くも子どもは1人しか育てないと決めているという声をよく聞きます。逆に移民の家族の多くは、2人以上子どもを育てている家族をよく見掛けます。チリは外国籍の両親から生まれても、子どもがチリで生まれればチリ国籍を取得することができるので、このままいけば将来はチリ人家庭で育った子どもたちと外国籍をもった両親の下で育った移民の子どもたちとが混ざり合った、多国籍なバックグラウンドを持った国として成長していくような気がしています。
少子化の影響で人手不足などの問題は現在のところあまり聞きませんが、給料の安い仕事などは移民たちで賄うことも多く、人手不足問題は移民たちが補っている印象もあります。年々移民の数が増え続けているチリですが、中には移民に対してあまりいい印象を持っていないチリ人もいて、移民問題は時には議論を醸し出すこともあります。移民を受け入れることで、国が成長すると考えるチリ人たちや、移民を受け入れ過ぎることで逆に問題が増加すると考えるチリもいます。
増え続ける移民が、チリでどのような形で今後関わっていくのでしょうか。自分自身も移民としてチリで生活をしているので、現在のアメリカのように今後チリが移民に対して厳しい国にならないのを祈っています。
レポーター「鰐部マリエ」の最近の記事
「チリ」の他の記事
タグ:少子化
- 806 ビュー
- 0 コメント
- 2019年11月(1)
- 2019年10月(2)
- 2019年7月(4)
- 2019年6月(2)
- 2019年5月(3)
- 2019年4月(1)
- 2019年3月(1)
- 2019年2月(2)
- 2018年12月(3)
- 2018年11月(7)
- 2018年10月(3)
- 2018年9月(7)
- 2018年8月(6)
- 2018年7月(2)
- 2018年6月(4)
- 2018年5月(5)
- 2018年4月(5)
- 2018年3月(6)
- 2018年1月(1)
- 2017年11月(2)
- 2017年10月(5)
- 2017年8月(2)
- 2017年5月(2)
- 2017年4月(1)
- 2017年2月(5)
- 2016年12月(1)
- 2016年11月(3)
- 2016年10月(4)
- 2016年9月(4)
- 2016年8月(3)
- 2016年6月(1)
- 2016年5月(2)
- 2016年4月(1)
- 2016年3月(2)
- 2016年2月(3)
- 2016年1月(1)
- 2015年12月(3)
- 2015年10月(5)
- 2015年9月(1)
- 2015年8月(3)
- 2015年7月(3)
- 2015年6月(3)
- 2015年5月(3)
- 2015年4月(2)
- 2015年3月(2)
- 2015年2月(3)
- 2015年1月(2)
0 - Comments
Add your comments