1年を「暑季」「雨季」「乾季」で分けるタイには「春夏秋冬」のイメージがありません。「やっと春が訪れましたね」とか「そろそろ冬支度ですね」なんていう会話もありません。当然「夏だ！　ビールだ！」とか「夏の北海道へ行こう」なんてキャッチコピーもありません。

　一年を通して最高気温が平均で30度を優に超えるため、イメージで言うならば一年中が「夏真っ盛り」という感じです。

　日本の夏に当たる時期は「雨季」の真っ盛りで、10月ごろまで続きます。「夏と言っても雨がじとじと降るんじゃ、旅行も楽しめないのでは？」と思われがちですが、タイの雨は長くても1時間も降ればやむので、観光にもあまり影響はありません。

　だから週末や連休ともなれば、ビーチリゾートは大人気です。中でもバンコクから車で2時間半のホアヒンをはじめ、パタヤやサメット、アユタヤ、カオヤイなど、海も山も含めてバンコク周辺のリゾートはどこも混雑します。７、8月のタイ国内の連休もさぞかしにぎわうことでしょう。

　もう一つ、夏といえばビアガーデンですね。バンコクでも大人気のイベントです。でもバンコクでビアガーデンが開かれるのは雨が少なく比較的涼しい乾季、つまり12月ごろからが一般的です。通常は暑い季節ならではのビアガーデンですが、バンコクでは「涼しくなったからビアガーデン」なのです。所変われば、ですね。

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