ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業…フリーランス
居住都市…ブラジル国サンパウロ市

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 この10年くらい、日本で女性たちを魅了させてきた感のあるマカロン。日本でその熱が少し冷め始めたかなと思われる今年になって、サンパウロではマカロンを目にすることのなかった庶民の住宅街のパン屋さんで販売される光景を見かけるようになりました(ブラジルではパン屋さんがケーキなどの洋菓子を販売しています)。

 10年以上前、サンパウロでマカロンを販売していたのはごく限られたフランス菓子屋さんくらいのものでした。

 日本での流行から遅れること6、7年。サンパウロで急に、身近で見かけるようになったマカロンは、日本とは一味違う見かけと味が気になります。


 見かけはフランス風マカロン同様にカラフルですが、発色が絵具を混ぜているのかと思えるくらい鮮烈です。実際、食べると歯や舌が着色料でうっすらと染まります。

 味は、一口目にまず濃い甘さが際立ちます。間に挟んだクリームは、バニラ、チョコレート、ピーナツ、ドーセ・デ・レイチ、レモン、イチゴ、グァバなど、ブラジルでおなじみの味です。

 形は一見して不ぞろいで、一個一個の大きさがばらばらです。それもそのはずで、他のプチフールや小焼き菓子同様に100グラム単位で販売されることが基本で、神経を使って大きさをそろえる必要がないのかもしれません。あるパン屋さんでは100グラムが4.99レアル(約180円)でした。

 16世紀にヨーロッパから日本にイエズス会士のフランシスコ・ザビエルが到着した時を前後して、イエズス会士はブラジルにもやって来ました。当時もそれぞれヨーロッパからの文化を新天地にもたらし、例えば日本のカステラのように、土地に合わせた文化が後世まで残ることになったものもあります。

 近年、同じフランスから日本やブラジルに到着したマカロンも、16世紀にイエズス会士がもたらした文化のように、それぞれ当地に合わせて生産されていると言えそうな各地のマカロンのある風景です。





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