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台湾:台北

小川 聖市(オガワ セイイチ)

職業…日本語教師、ライター

居住都市…台北市近郊の新北市(台湾)

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台北市立中山女子高級中學(以下、中山女高)の新入生保護者説明会の様子

台北市立中山女子高級中學(以下、中山女高)の新入生保護者説明会の様子

 以前、高校のオリエンテーションと始業式の様子を紹介しましたが、今回はその前後の様子を紹介します。

 上の写真は、8月26日に行われた中山女高の新入生の保護者説明会の様子です。話の内容は基本的に昨年(下記URL参照)と同じでした。
http://www.ima-earth.com/contents/entry.php?id=2016917235837

 後で担当の先生に話を伺ったら、「基本的なことは同じです。ただ、状況に応じて変えています」ということでした。

 呉麗卿(ウー・リーチン)校長が昨年と違い、進学実績を強調していたのですが、このあたりの話を伺ったら「保護者がどうしても気になるようなので、仕方なくですね」ということでした。


台北市立第一女子高級中學(以下、北一女)の新入生保護者説明会が始まる前の様子

台北市立第一女子高級中學(以下、北一女)の新入生保護者説明会が始まる前の様子

 北一女の新入生保護者説明会は、中山女高の翌日の8月27日に午前、午後の2回に分けて行われました。

 基本は昨年の中山女高と同じで、学校に関する規則やPTAの活動の説明などです。冒頭、楊世瑞(ヤン・シールイ)校長から学校全体に関する説明がありましたが、昨年とは違う話をしていました。

 以前別の学校(中学)の校長をしていた時の話です。高校の入学試験が終わり、自習室に来ていたある生徒が清掃をしていました。楊校長が話を聞いたら、その生徒は「自分はそんなに成績よくないから、せめてこれくらいは…」と返答しました。

 これを受け、楊校長は「成績なんかどうでもいいの。その気持ちの方が大切なのよ」と生徒に言ったと話しました。

 それを踏まえ、来場していた保護者には「おそらく、皆さまにおかれましては、お子さんが本校に合格したことで、周りからいろいろ耳障りのいい言葉が聞かれたことでしょう。ですが、浮かれず、気をしっかり引き締め、お子さんの様子を見守っていてください」と話を締めくくっていました。


北一女の学校日

北一女の学校日

 新学期が始まって約2週間後の9月16日。両校では在校生の保護者を対象にした学校日を開催しました。さすがに両方とも訪問するのは不可能なので、今年も北一女へ行くことにしました。

 話の内容は毎年変わらないので、下記URLにある内容を参考にしてください。
 http://www.ima-earth.com/contents/entry.php?id=2016927165644


盛況の学園祭の記念品売り場

盛況の学園祭の記念品売り場

 今年も北一女を選んだのは、以前も紹介しましたが、新学期早々に新入生の一人が自宅マンションの屋上から転落死した件で、楊校長から何かしらの説明があるのではないかと思ったからです。

 見立て通り、楊校長から少し説明があり、「価値観の多様化が進み、予測不能のことが起きやすい時代になってきました。その中で、本校の新入生の一人が私たちの世界から旅立って行きました。本校としては、新学期が始まりわずか5日足らずということで、予測困難でした。既に、この件で生徒たちが動揺しないよう、現在さまざまな方面から指導を行っているところです。学校として、こうしたことが起きないよう何ができるのか、今後全力で模索してまいりますので、ご父兄の皆さんも、お子さんの様子をしっかり見ていただきますよう、ご協力お願いいたします」と協力を呼びかけました。

 これを聞く私の周りの父兄たちは、静かに聞いていて、動揺したり不満を漏らしたり、という感じの様子は全くありませんでした。


各クラスでの活動の様子

各クラスでの活動の様子

 説明の後は、上の写真のようにクラスごとの活動になります。同時に4枚目の写真にある班級聯合會(以下、班聯會)の記念品販売の時間でもあります。学校内を回り、売っていましたが、楊校長の一声で教室の中に入って保護者に直接売り込む姿も見られました。

 4枚目の写真の売り場へ行った時、下記URLで紹介したダンスパーティーで場内整理をしていた当時1年生だった生徒に会いました。
http://www.ima-earth.com/contents/entry.php?id=20171621429

 その生徒は、先輩たちがステージに上がり、観客にお礼のあいさつをしている時にずっと涙を流していました。それに加え、肌が見える腕と手、制服も塗料まみれ。その様子を見ていて心配になった周りの人たちにずっと慰められていました。

 その時のことを話したら、「恥ずかしい!」と言いながらも、「あの時は感動しちゃって。準備作業も大変だったから」と振り返っていました。

 昨年12月に見かけた時は、幼さが抜けていない感じでしたが、今回は受け応えもしっかりしていて、強い意志が感じられる顔つきになっていました。2年生になった今は、班聯會の幹部として学校の活動を一生懸命支えています。

 2回目で、真新しさはありませんが、収穫は本当に多かった今年の訪問でした。


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