台湾

台湾:台北

小川 聖市(オガワ セイイチ)

職業…日本語教師、ライター

居住都市…台北市近郊の新北市(台湾)

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まずは、卒業式実行委員会による寸劇で盛り上げます

まずは、卒業式実行委員会による寸劇で盛り上げます

 前回は、卒業前の行事である水風船投げを紹介しましたが、今回も、卒業前の名物行事の一つを紹介します。

 以前、高校バスケ・HBLで紹介した台北市立松山高級中學は、台北市内の男女共学校では最上位*に位置する高校ですが、実は卒業前の名物行事でも有名なところです。
 その行事が、こちらの言葉で「柳絮粉飛」と呼ばれるもので、独自の方法で作った紙吹雪(下記URL参照)を、学校の中庭で柳の種子が空を舞うように舞わせる行事です。

https://www.youtube.com/watch?v=j3oLxw5gndU

 *國立台湾師範大學附属高級中學は男女在学していますが、クラス編成は美術科などの特別なクラスを除き、原則男女別になっているので、このように書き込みました。


バナナから紙吹雪が

バナナから紙吹雪が

 wikiやYouTubeの過去の動画などで調べたところによると、元々は学校の非公式行事で、卒業生たちが思い出作りで自主的に行ったものだそうです。2010年に、環境悪化などの理由で一時中止も検討されたそうですが、当時の卒業式実行委員会の努力で、学校の公式行事に認められ、現在に至っています。

 そのような先輩の努力の結晶とも言える卒業前の名物行事も、今年で25回目。6月2日午後からの卒業式前の12:00から行われる、ということで、その様子を撮影してきました。


3年生各クラスが作成した垂れ幕

3年生各クラスが作成した垂れ幕

 開始前には、すでに卒業生と一部の在校生が集まっていて、その時を待っていました。

 台北市役所の近くにある学校だからでしょうか。
 2017年開催のユニバーシアードのマスコットキャラクターの熊も会場に来ていました。

 猿とハンターに扮した進行役の卒業生が寸劇を進めた後、2枚目の写真のように猿とバナナの割りだまで作ったくす玉が両側から出てきて、ぶつかった時に紙吹雪が舞うような仕掛けになっていました。
 ただ、ぶつかる前に写真のように紙吹雪が落ちてきてしまい、少々興ざめた感じになりました。


その後、紙吹雪を舞わせます

その後、紙吹雪を舞わせます

 その後、3年の各クラスがメッセージを記した垂れ幕を流し、制作した紙吹雪を舞わせ、その後一斉に紙吹雪を舞わせました。

 最初は、題字の通りにきれいなイメージができる感じで舞っていたのですが、終盤……


紙吹雪が「紙豪雪」になった様子

紙吹雪が「紙豪雪」になった様子

 「紙豪雪」になっていました。
 「紙豪雪」の威力は凄まじく、写真の向こう側に貼ってあったネットが重さに負けて破れてしまいました。

 活動は寸劇を含め、40分余りで終了しましたが、地面に大量に落ちている紙吹雪を見て、「掃除が大変だろうな……」と感じずにいられませんでした。

 夏の空に紙吹雪がハラハラ舞う光景は、雪とはほぼ無縁の台湾では、趣があり、いいものでした。また、学校が正式な行事として認めたのも納得ができるものでした。
 しかし、開始前にフライング気味に紙吹雪が舞い、紙飛行機も自由に飛び交う光景は、やや興ざめしてしまいます。実行委員会と学校側もやらないよう何度も注意していましたが、先輩たちが努力して守ってきたものが些細なことで学校側を硬化させ、中止に追い込まれないよう、在校生の皆さんが今後努力されることを祈ります。

*柳絮粉飛のfacebook
https://www.facebook.com/松山高中25屆柳絮紛飛-1280353665313310/?fref=ts


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