オランダの動物園には、ペット同伴で入園することを許可している場所が多くあります。ペット、といっても犬が９０％以上を占めますが、ウィークデーに動物園を訪問したりすると、園内には人気（ひとけ）よりも犬の数のほうが多かったりすることもあるほどです。

入園許可の条件ですが、種類別で差があることはまったくありません。犬種にかかわらず、もっとも大切なのは『あくまでも、ソーシャルな犬であること』。つまり、どんな状況にあっても、どんな犬･動物･人に対しても、友好的に振舞い、おとなしいことがもっとも大切とされています。

確かに、オランダの犬たちは『社交的』かもしれません。たとえば、オーナーが買い物をしている間、犬たちは外で待たねばなりませんが、誰が声をかけようとも、決して威嚇したりせず、辛抱強く待っている犬がほとんどです。また、公共の場で激しく鳴いたり、落ち着かなかったりする犬は、非社交的と見なされるので、それを避けるため、オーナーは訓練学校へ入れて矯正するのが普通となっています。

動物園に入園を許される犬であっても、たまには他の犬にほえかかったりする場合もあります。そういうときは、オーナーが即、注意し黙るまでしっかりと諭すか、それでもおさまらないときは、園外へ連れ出すのがマナーとされています。普段、日本人と比較すると、かなりちゃらんぽらんなオランダ人たちですが、犬に関することとなると、素早く対処するのが特徴のようです。

犬たちが、他の犬と一緒になって動物園を巡る様子は、見ているだけで楽しく、人間同様、他の動物を興味深く眺めるかわいい様子には、こちら側も癒されます。動物のみならず、犬たちを思う存分、見学できる、オランダの動物園。動物好き、犬好きにはたまらないスポットといえそうです。

レポーター「フリードリヒス　カオル」の最近の記事

• コロナからインフレと続き、移住を考える人が静かに増えているオランダ
• オランダのアルバイト事情
• ベジタリアン用のグミ菓子はいかが？

「オランダ」の他の記事

• コロナからインフレと続き、移住を考える人が静かに増えているオランダ
• オランダのアルバイト事情
• ベジタリアン用のグミ菓子はいかが？