2008年のリーマンショックの煽りを受けて以来、オランダの経済は未だに金融危機から抜け出せず、不況が続いています。不況になるとまず、一般オランダ人たちが控えるのが、バカンス（長期休暇）。有給休暇が最長で3週間取れるのが一般的ですが、いくら休暇が取れても、『旅するのには、やはりお金がかかる』と考え、バカンスへ行くのを控える人が多いのです。

バカンス、という言葉を聞くと、海外旅行を想像しがちですが、オランダ人たちは至って質素。海外旅行でも、近場のスペインやイタリア、フランスへ行くことが多く、たとえば、距離からしたらそれほどはなれていないアフリカ大陸へ旅行する、などとなれば、行く人たちも、見送る人たちも、本格的な旅行へ出かける、という『気構え』のようなものが感じられます。

7月に始まる、今年のバカンス傾向ですが、人気は『国内』と、近場の外国である、ドイツやオーストリアなどとなっています。そして、宿泊する場所も、自家用車を運転して行くキャンプ場が人気となっており、お金を使わずにバカンスへ行く人が非常に増えています。

国内バカンスへ出かける人たちが増えたお蔭で、オランダの国内旅行、それも、キャンプを扱う会社は、特にホクホクしているようで、手に変え品を変え、キャンピング場に巨大プールや遊園地を併設させた、いわゆる『キャンピング・パーク』が目白押しです。

ただ、昨年の夏、実際にバカンスにキャンプへ行った人たちの意見を聞いてみると、『天気が悪くて、テントの中でスマホを見ていただけで、休暇が終わってしまった』という意見が非常に多く聞かれ、やはり、キャンプで過ごすバカンスは天気に左右されるのだということがよくわかりました。今年もまだ、20度を越える日が少ないオランダですが、キャンプ場は、どんな感じになるのでしょうか・・。

レポーター「フリードリヒス　カオル」の最近の記事

• コロナからインフレと続き、移住を考える人が静かに増えているオランダ
• オランダのアルバイト事情
• ベジタリアン用のグミ菓子はいかが？

「オランダ」の他の記事

• コロナからインフレと続き、移住を考える人が静かに増えているオランダ
• オランダのアルバイト事情
• ベジタリアン用のグミ菓子はいかが？