台湾

台湾:台北

小川 聖市(オガワ セイイチ)

職業…日本語教師、ライター

居住都市…台北市近郊の新北市(台湾)

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卒業生入場の様子

卒業生入場の様子

 これまで台湾の高校の卒業式を紹介してきましたが、いずれも卒業生自身が用意した卒業式でした。

 今回は、新北市立秀峰高級中學(以下、略称の秀峰高中)の卒業式を紹介しますが、これまで紹介してきた高校と違い、儀式の部分が色濃く出ていて、日本の卒業式に近いのが特徴です。

 秀峰高中は、1955年に台北第二女子中學(今の台北市立中山女子高級中學)の汐止(シージー)分校という位置づけで開校。その後、教育制度の変更に伴い、1968年に秀峰國民中學(國民中學は中学校のことです)となり、1997年からは高等部を設け、現行の秀峰高中となりました。
 現在は、広島県立御調(みつぎ)高校と姉妹校関係にあり、台湾で強豪と知られる女子ソフトボール部だけでなく、一般の生徒たちとの交流も頻繁に行なわれています。


男子生徒の制服を着て、気合を見せる陳棟遠(チェン・ドンユエン)校長

男子生徒の制服を着て、気合を見せる陳棟遠(チェン・ドンユエン)校長

 そのため、秀峰高中の卒業式は、高等部7クラスだけではなく、中等部15クラスの合同で行なわれます。

 卒業生入場の際は、陳棟遠校長が一人一人を迎えました。陳校長の気合の入り方は半端ではなく、校長あいさつと来賓紹介では、上着を脱ぎ、男子生徒用の制服姿を披露しました。これには卒業生だけでなく、父兄にもウケていて、歓声が上がっていました。

 


卒業証書授与の様子

卒業証書授与の様子

 陳校長のあいさつ後は、来賓のあいさつを行い、、卒業生のクラスが自主制作した動画を交えながら、様々な表彰式を行ないました。

 この間、約1時間半。日本では、私語、記念撮影の類いは御法度ですが、こちらは自由。一部の父兄が、卒業する我が子と記念撮影を行なう姿も見られました。


卒業生答辞と在校生送辞

卒業生答辞と在校生送辞

 表彰が終わってからは、来賓の祝辞、各クラスの担任の先生がステージに上がり、PTAからの記念品贈呈が行なわれました。また、他校同様、卒業生答辞と在校生送辞も上の写真のように行なわれ、最後は自主制作の卒業歌と校歌を斉唱し、終了となりました。

 


最後は、在校生が見送ります

最後は、在校生が見送ります

 卒業生退場の際も、陳校長は出口の前で卒業生とハイタッチを交わしながら見送りました。出口を出てからも花道の両側を在校生が固め、卒業生を見送りました。

 卒業式終了後、担当の先生にお話を伺ったところ、生徒による卒業式実行委員会はあるものの、主に式の裏方の仕事を行なうということでした。
 儀式の部分や全体の進行といったものは、先生たちが管理しており、儀式尊重の日本の卒業式に近いやり方をしています。

 しかし、日本よりも自由度が高く、卒業の喜びが出ているこちらの卒業式も悪くない、と思い、学校を後にしました。


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