カナダ

カナダ:バンクーバー

西川 桂子(にしかわ けいこ)

職業…翻訳者、ライター、記者
居住都市…バンクーバー(カナダ)

前の月へ

2025.11

次の月へ
S M T W T F S
      1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30       

日本で自動車運転免許を取得して1年間は付けることが義務付けられている、初心運転者標識、若葉マーク。この若葉マークに相当する標識が、カナダにもあります。

最近、娘が無事、自動車免許の試験に合格して、運転時につけることができるようになったこちらのNマークです。Nはニュー・ドライバーということで、日本同様、初心運転者を意味しています。


初心者のN

初心者のN

自動車運転免許はカナダでは週ごとに規則が異なるので、今回はバンクーバーのあるブリティッシュ・コロンビア(BC)州のお話になります。BC州でN以外にあるのはLです。こちらはラーナーズ(学習中)です。

すなわちカナダでは、まず筆記試験(といっても今はコンピュータのタッチスクリーン方式ですが)に合格すると、ラーナーズ・ライセンスのLがもらえます。カナダには日本の自動車教習所のようなところは基本的にはなく、Lをもらったらレッスンを取るか、家族に教えてもらいながら練習をします。レッスンといっても数回取るぐらいで、通常は家族が教えます。

先日、日本人の友人に話して驚かれたのですが、筆記に合格すると、運転免許を持つ人が助手席に乗っているなら、いきなり公道で練習を始めることができるのです。そして、Lを取って1年後にNを取るための実技試験を受ける資格ができます。

実技試験に合格すると晴れてNを取得できます。ただし、Nでは基本的に家族以外は一人しか乗せることができません。(ここでは細かい規則は省略)

Nを取得して2年後、もう一度実技試験に合格すると、通常の免許をもらえて、NやLといった標識をつけなくてもすみます。


NとL(運転免許を管轄するICBCのウェブサイトより)

NとL(運転免許を管轄するICBCのウェブサイトより)

さて、NとLは知っていたのですが、Cという標識を見かけることがあります。

初めて見かけたとき、それ何?とびっくりしたC。よく見ると、Chinese Driver(中国人運転手)とあります。


C...は中国人のことでした!

C...は中国人のことでした!

バンクーバー周辺に多いことで知られている中国系。運転が下手という評判もあります。そのことを揶揄したCと聞き、「えー?それって差別?」と思ったのですが、「あれれ?でも、勝手に他人の車にCなんてつけないよね?」

中国系の人たちが自分たちでCと付けているそうです。

2ー3年ほど前から出回り始めたというこの標識。最近になって、バンクーバー周辺の市議会で「差別を助長するのでは?」と取り上げられています。自分たちが付けているならいいのでは?と思ったものの、見て気分を害する中国系の方も確かにいるでしょうね。

販売禁止などの決定は出ていないものの、今後に注目しています。

ところで友人の話では、教習所でみっちり教えてもらう日本人は運転がうまいという評判があるとか、ないとか。確かに日本に行くと、道幅がびっくりするほど細い道路をすいすいと運転する人たちに感動さえ覚えます。カナダで免許を取った私は、下手くそ運転手です。



レポーター「西川 桂子」の最近の記事

「カナダ」の他の記事

  • 1057 ビュー
  • 0 コメント

0 - Comments

Add your comments

サイト内検索

Name(required)

Mail(will not be published)

Website

Archives