メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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 セマナサンタ(復活祭の休日)に起こる事。
 今回は「人の動き」をお伝えしましょう。

 例えば日本の大型連休前。
 日本のみなさんは締め切りやなんやらに追われ、逆算し、いかに連休前に多くの仕事を片付けられるかに必死になります。連休で休む分、その前に多くを片付けておこう、という精神です。

 メキシコ人。
 真逆です。
 連休前の一週間が一番「だめ」な時期。
 学生は授業に出ない、出て来てもうわのそら。
 政府機関の窓口のみなさんも、いつにも増してお仕事がゆっくりだったり、ミスが多かったり。先日なども三回たらいまわしにされた挙げ句、結局同じ所に戻されたり。

 迫り来る一年で一番楽しみで長い連休の予定のことで頭が一杯で仕事どころじゃないわけです。
 一週間前からすでに「連休が終わったらやるから」という状態。(今すぐにやれば半日で終わるのに!)

 焦ってはいけませんし、急かしてもいけません。
 そういう国なのです。


セマナサンタ2週間前はまだ閑散としています。

セマナサンタ2週間前はまだ閑散としています。

 前回お伝えしたように、町を離れる人はおよそ3割。
 その大半が近隣の海辺に行き、数日のんびりと楽しむのです。
 いつもは閑散としている海辺も、このセマナサンタの間はかきいれ時。ホテルもレストランも飛行機も、そして海辺も人で一杯。あまりの忙しさにウェイターさんたちのサービスも悪くなり、ホテルはダブルブッキングの恐怖を乗り越えた所で水が出なくなり、子どもは泣き叫ぶ。。。。
 こういう地獄絵図のような状況を予測出来る人たちは町から出ません。
 
 市内の観光地やショッピングモールにも行きません。
 こういった所は逆に田舎町からの訪問客でごった返すのが分かっているから。

 一番安全な過ごし方は、といえば、食料を買い込んで普段忙しくて読めなかった本に没頭したり、DVDをマラソンで見たり、インドアに過ごすわけです。


露天市もやっぱり大混雑。

露天市もやっぱり大混雑。

 自宅のあるトナラ市は、民芸品の産地。国内からはもとより、アメリカやカナダなどからも沢山の人々が訪れる場所です。
 ここも、セマナサンタの間は臨時の露天市が開かれており、やはり人でごった返します。ここでもやはり、かきいれ時なのです。
 
 普段、売り切れる事のあまり無い商品(たとえばご当地サッカーチームのロゴの入った商品)なども姿を消したり、年始第一号にお伝えした「ヒツジのバルバコア」のお店だって午後の早い時間に売り切って店じまいを始めていたり。

 帰宅ラッシュもすごいもので、通常4時間弱の海からの帰り道は酷いときには8時間もかかる有様。なぜみんな、それを予測して早く行楽地を出発しないのか。いつも疑問なのですが、仕方ない、少しでも長くのんびりしていたいのです。

 前もってきっちり計画をして、逆算をして行動をする、とはあまりいかないのがメキシコの連休です。
 
 




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