毎年、2月から3月にかけてオランダ人たちはバカンスの予定を立て始めます。倹約家な彼らは、なるべくならキャラバンを使って国内か、近場のフランスなどでキャンプすることに甘んじているようです。やはり、飛行機を使って他の国へ行くことが、もっともバカンスらしい、と実は思っているといいます。

景気が良かった7,8年前までは、人びとは年に２～３回は有給休暇が取れたため、バカンスをとても楽しみにしていました。以前ならば、バカンスに行かない(行けない？）人は本当に気の毒、とさえいわれていましたが、景気が芳しくない今、バカンスの話はタブー、といった嫌いさえあります。

しかしそれでも、年に1度は休暇でどこかへ旅行へ行きたい！という人もやはり存在します。それでも資金繰りに困る人たちもおり、その場合は銀行から借金をしてまでバカンスに行くほどだそうです。こういう人たちのために、このところ各旅行会社では、なるべく旅行費用をおさえ、多くの人がバカンスに行けるよう、配慮しています。

バカンスといえば、『青い海、輝く太陽』がある場所を理想とするオランダ人。今年のイチオシ目的地は、青い海と輝く太陽なら提供できるトルコが、バカンス地として注目されています。かつてならば、スペイン、ポルトガル、カナリア諸島、アフリカ、カリブ海の諸島などが人気の高いバカンス目的地でしたが、現在はトルコへ暑い視線が注がれています。

トルコのリゾート地には、オランダ人バカンス客のために、オランダ語が通じるエリアもあり、バカンス先としてとても過ごしやすい上、物価が安いため、オランダ人たちにぴったりな目的地だといえるでしょう。各旅行会社では、格安フライト・チケットとホテル滞在費を合わせたパック旅行をたくさん用意しており、何しろ旅行代が安いのが魅力のようで、今年はこぞってトルコへ出かけるオランダ人が多くなりそうです。

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