オランダ

オランダ:アムステルダム

フリードリヒス カオル

職業…フリーライター

居住都市…アムステルダム市(オランダ)

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オランダのニュースを騒がせている動物がいます。それはオオカミです。150年前に、野生の姿を見せてから現在まで、オランダからは野生のオオカミが姿を消したといわれていました。ところが、3日前、オランダ北部・ドレンテ地方のヒツジを飼っている農家から警察へ、ヒツジが何ものかに殺されていると通報がありました。


2日前、初めて撮影された『150年ぶりのオオカミ』。

2日前、初めて撮影された『150年ぶりのオオカミ』。

警察や野生生物専門家、そして家畜専門家がヒツジの状態を調査したところ、『大きな犬のような動物に殺されたのでは?』という結果が出されました。と時を同じくして、ドレンテ地方でオオカミを撮影した、という通報が相次ぎました。『もしかしたら、オオカミの仕業かもしれない!』このニュースは、すぐにオランダ中を駆けめぐりました。


オオカミは150年前、ブラバント地方(東南部~南部)でその姿を見せたのが最後、と言われています。そのため、以来ずっと絶滅動物だと考えられてきました。ところが、今から2年前に、オランダとドイツの国境近くで、オオカミの死体が発見され、このときも『オランダに、オオカミが戻ってきたのか?』と大騒ぎになりました。(このオオカミはオランダ国内で生まれた者ではなく、ポーランド産ということが後で判明しています)


自動車から撮影されたオオカミ。(画像提供:Nu.nl)

自動車から撮影されたオオカミ。(画像提供:Nu.nl)

しかし、今回は状況が違うようです。このオオカミはどうやら人間に接した経験がまったくないようで、人家付近にまで堂々と出てきて、歩道を走ったり、野原を歩き回ったりする姿をビデオに撮影されています。自然愛好家や、オオカミ(イヌ科動物)専門家は、このオオカミは、どうやら国境を越えてドイツからやって来た個体だと見ていますが、早いうちに捕獲し、ドイツへ戻すことを検討しているそうです。


国民の間では、オオカミが戻ってきたとすれば、それは、オランダの自然が150年前の状態に戻ったことに等しいのではないか、とポジティブな見解が示されているようですが、実際のところはどうなのでしょうか。オオカミを人家近くで見かけて撮影した人によれば、『何かを訴えるようなまなざしをして、こちらを見ていた。その姿は、犬そのものだった』といいます。さて、オオカミは本当にオランダに戻ってきたのでしょうか?それとも、飼育されていた個体が逃げ出したのでしょうか?


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