チリ

チリ:サンティアゴ

鰐部マリエ(わにべまりえ)

職業…フリーランス・フォトライター
居住都市…チリ(サンティアゴ)

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山にはサボテンと背丈の低い木のみが生える乾燥地帯のクラカビ

山にはサボテンと背丈の低い木のみが生える乾燥地帯のクラカビ

 夏季休暇真っ只中のチリでチリ人の仲間13人に混じって、サンティアゴ郊外にある一軒家を借りてで週末を楽しく過ごしてきました。さて今回は前回に引き続き、そんな現地の生な夏季休暇についてレポートしたいと思います。

 私たちが向かった場所はサンティアゴから車で約1時間の場所にある「クラカビ」という小さな町でした。その日はたまたま野外コンサートがあり、小さな子供達からお年寄りまでが町の中心地に作られた公園に集まって手作り感の溢れるコンサートを楽しんでいました。私たちは、ワクワクしながら町の中心地から更に奥の方に行った半砂漠地帯のような辺ぴな場所に建てられた一軒家へと向かいました。

 家に飾られたカラフルな花が綺麗な真っ白い建物に到着すると、まずは皆んな部屋取り合戦。日本の場合はもしかするとジャンケンなどで部屋を決めるのが一般的かもしれませんが、チリは早い者勝ち。早く現地に着いた人からお気に入りの部屋を確保します。2泊3日の小旅行、寝る場所によって旅の快適度がかなり変わります。私たちは割と早く着いたので、ちゃんとベッドを確保できましたが、最後に着いた人はソファーや車の中で寝るはめになった人など色々でした。


ベッド付きの4部屋とシャワー付きトイレ2部屋とキッチンなどが整備された貸屋

ベッド付きの4部屋とシャワー付きトイレ2部屋とキッチンなどが整備された貸屋

 そして部屋を確保すると、みんなビール片手にプールへ集まり、パーティーがスタートしました。チリ人はラテン人だけあって、日本人に比べるとパーティー好きが多い印象です。週末に限らず平日も友達と集まって、お酒をのみながら大声で笑ったり大音量の音楽をかけながらダンスしたりと自由奔放です。そんなチリ人13人が集まったので、今回の小旅行はまるで2泊3日の酔っ払い旅行といった雰囲気でした。初日はプールでのんびりビールを飲んだ後、明け方まで騒ぎ、翌日は酔っぱらったまま引き続きプールパーティー。

 みんな凄く体力あるなと思うほど、睡眠時間が3~4時間だというのに元気いっぱいに大音量をかけながら騒いでいます。そして半砂漠地帯ということもあって日差しがものすごく強く、日焼け止めクリームを1時間毎に塗らないと直ぐに肌が焦げてしまう程の直射日光でした。そんな感じで酔っ払いパーティーは、日が傾くに連れて更にエスカレート。音楽を大音量でかけながらみんな自由に踊って楽しむのがチリ流。


お昼ご飯を豪勢に食べるチリでは、ランチをバーベキューで乾杯

お昼ご飯を豪勢に食べるチリでは、ランチをバーベキューで乾杯

 しかし、そんな時遠くから大声でヤクザのように叫ぶ声が聞こえました。「こらーーー!!!!ウルサイ!!!!!!!大音量で音楽かけるなーーーーーーーー!!!」私たちは、一瞬にして酔いが覚めると、大声が聞こえる真っ暗闇を見ました。半砂漠地帯の街灯もないような真っ暗な田舎に立つこの一軒家はどうやら、意外にもご近所さまが目と鼻の先にあったようなのでした。そんな事情を知らなかった私たちは深夜まで大音量で音楽をかけ続けていたのでした。一軒家を代表して借りた女友達が「大丈夫、音量を小さくするから、落ち着いてください…」と話に行ってようやく、恐ろしい近所の人も落ち着いたようでしたが、それにしても急な展開にみんな酔いが覚めすぐに音楽を小さくしました。

 しかしチリに来て驚いたことの一つに、大音量で夜遅くまで騒ぐ行為は、チリでは割とよく見る光景でもある点です。深夜2時頃まで大音量の音楽がかかっていても、多めに見る人も多く深夜2時を過ぎてもさすがに大音量の音楽でうるさい場合は警察に通報するという感じです。みんなパーティー好きだから、お互い様なのか、日本の感覚ではちょっと信じられないチリの日常でもあります。


サンティアゴよりも直射日光の強いクラカビではプールの水温もやや高い

サンティアゴよりも直射日光の強いクラカビではプールの水温もやや高い


メロンの内部をくりぬいて、白ワインを入れる飲み物が夏にはとても盛ん

メロンの内部をくりぬいて、白ワインを入れる飲み物が夏にはとても盛ん

そんな感じで2日目の夜が過ぎ、さて3日目いよいよ最終日。事前に大量買いしたビールや食品もほぼ底をつき、みんな連日のパーティーと直射日光でかなり体力を消耗してぐったりとプールサイドで寝転んでいました。「あぁ…家が恋しい」という人も続出。お腹が減って、体力も無くなっていた私たちはとにかく早く家へ帰りたい一心でした。そんな中仲間の中で一番料理の上手な友達がパスタを作ってくれ、そのパスタを食べた私たちは颯爽と帰り支度を始めたのでした。チリ在住3年目になる私ですが、初めての夏季休暇をチリ人の仲間たちと過ごし、色々と異文化の差を感じながらも、楽しみながらも相当体力を消耗して小旅行を終えました。

旅行の疲れがどっと出た私たちは「結局休暇に来たのに、余計疲れたね」なんて言い合いながらサンティアゴの家へと各自戻っていったのでした。


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