オランダ

オランダ:アムステルダム

フリードリヒス カオル

職業…フリーライター

居住都市…アムステルダム市(オランダ)

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オランダの冬は、北欧などと比較すればそれほど厳しくない、といえるかもしれません。しかし、やはり平均して冬(12月から2月まで)夜間から明け方にかけては、マイナス気温が続くときが多く、朝は一段と冷え込みます。この冬の時期、人びとは野鳥のために、特別な『プレゼント』を用意します。


シジュウカラも大喜び!

シジュウカラも大喜び!

そのプレゼントとは、オランダ語で『VogelPindakaas(フォーゲル・ピンダカース)』と呼ばれるもので、日本語に訳せば、『鳥たちのためのピーナッツ・バター』。これが、鳥たちにとってもっとも美味しい冬のエサになっているようです。


冬は、鳥たちにとっても厳しい時期です。寒さが続けば、エサが極端に減るため、体力を消耗してしまう鳥たちは、凍死してしまいます。これを助けるため、人びとはこの季節になると特別なエサを用意します。市販されているエサには、ピーナッツやヒエ、アワ、ハチミツ、とうもろこしなどを混ぜて固めたものや、小鳥用のクッキーなどもあるので、人びとはそれを購入して庭に備え付けます。


エサの種類もたくさんあり、ぺットショップで選べる。

エサの種類もたくさんあり、ぺットショップで選べる。

このフォーゲル・ピンダカースですが、自宅でも簡単に作れます。ゼラチンにとうもろこしや砂糖、ヒエやアワを加えて固まらせれば出来上がり。これを瓶に入れ、エサ代に取り付けておくと、シジュウカラやスズメ、ヒワなど小型の野鳥たちが入れ替わりたちかわりやってきてついばんでいきます。


こうした野鳥のエサですが、4月過ぎになると、与える人たちが減ります。なぜかというと、春以降、野鳥たちは繁殖期を迎え、ヒナが生まれて育つ季節を迎えます。その後、ヒナたちが飛び立ったあと、人間が与えるエサに慣れてしまうと、自力でエサを獲らなくなることが報告されているからです。今年も、野鳥たちにエサを与える季節が、そろそろ終わりに近づいています。


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