スペイン

スペイン:バレンシア

大田 朋子(おおたともこ)

職業…ライター、エッセイスト、講演家

居住都市…ブエノスアイレス(アルゼンチン)
→ケント(イギリス)
→バレンシア(スペイン)

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スペインの保護者の間でたくさんの人にシェアされ、センセーショナルな議論を醸し出したブログがあります。

記事の題名は、“ME NIEGO A SER LA AGENDA DE MI HIJA POR EL WHATSAPP…”

スペインでは、無料でインスタントメッセージが送り合えるコミュニケーションアプリWhatsAppが多くの人に使われていますが(日本でいうLine)、このブログのタイトルは、「WhatsAppを使うことで、わたしが娘の連絡帳になるのはもうごめんだわ」というような意味です。


個人間のやり取りには便利なのですが、グループとなると「ウザい」状況もしばしば…

個人間のやり取りには便利なのですが、グループとなると「ウザい」状況もしばしば…

ブログの書き手は、教育者でコーチのNoelia López-Chedaさん。

Noeliaさんには10歳になる娘がいますが、ある日娘に「算数の宿題を学校に忘れたから、WhatsAppで他のママに頼んで宿題のコピーを送ってもらって」と頼まれたそう。その時、Noeliaさんは、「宿題を忘れたのはあなたの問題。ママが助けることじゃないわ。明日先生にそのことを説明しなさい。次からは忘れないからって。」と話をしたそうです。

しかし、親同士が毎日のように宿題のことや持ち物のことで頻繁に連絡を取り合うことで、子どもが自分で責任を持たない環境を生み出しかねないと気付き、ママ友グループのコミュニケーションが子どもに与える弊害を危惧したのだそう。


このブログは、Noeliaさんと同じように、毎日子どものクラスメートのママたちと「先回りをして」子どもの状況を整えることが習慣になっている母親たちの間でシェアされまくりました。「忘れ物をしても、それで子どもが学べばいい。間違いをしたらもっと学べるから」「間違いを起こさせないように、前もって子どもを守り過ぎることで壊していることの方が多い」「とはいっても、忘れ物をすると評価が下げられてしまうから...。」というような意見が飛び交いました。


便利なツールであるはずのWhatsAppながら、子どもの過剰保護に拍車をかけがちな道具にもなりかねない…。示唆が多いブログ記事でした。





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