スペイン

スペイン:バレンシア

大田 朋子(おおたともこ)

職業…ライター、エッセイスト、講演家

居住都市…ブエノスアイレス(アルゼンチン)
→ケント(イギリス)
→バレンシア(スペイン)

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スペインではツリーよりもベレン(Belén)の方がクリスマスの飾りつけの主役を担っています。

スペインではツリーよりもベレン(Belén)の方がクリスマスの飾りつけの主役を担っています。

年が明けて1週間が過ぎた1月7日。日本で1月7日といえば、七草粥(ななくさがゆ)を食べる風習がありますが、スペインで1月7日といえば「(やっと)クリスマスツリーを片づけ(られ)る日!」です。

というのも、スペインでは1月6日の東方の三賢人(ロス・レジェス・マゴス/ Los Reyes Magos)の日に、王冠の形をした菓子パン「ロスコン・デ・レジェス」を食べて、「やっと」12月初旬から続いたクリスマスモードが終了するからです。

<参考:スペインではサンタクロースが三人?しかも1月にやってくるの?>
http://www.ima-earth.com/contents/entry.php?id=20141231763


ちなみに、スペインのクリスマスでは、クリスマスツリーよりも「ベレン(Belén)」の方が飾り物として主流です。

「ベレン」とは、イエス・キリストが馬小屋で生まれた様子を人形やワラなどを使って再現したもので、ヨセフと聖母マリアと赤ん坊のイエスの3人だけの人形という簡単なベレンもあれば、それに羊飼いや牛、ヒツジ、天使や東方三賢者のミニチュアが加わった本格的なものまであります。すべてを玄関の一角に飾れるような小さなものから、原寸大のベレンもあり、大きさも様々。

地元の人は、場所によって違う少しずつベレンを見に行くのを楽しみにしている人も多く、「どこのベレンがよかったよ」といった会話が聞こえるのもクリスマス時期ならでは!


70%オフといった大胆な値引きがどんどん行われる1月のバーゲン

70%オフといった大胆な値引きがどんどん行われる1月のバーゲン

また、1月7日といえば、東方三賢者からのプレゼントを前日の1月6日にもらった翌日。つまりプレゼント商戦が終わったことを機に、多くのショッピングモールやデパートでは1月7日から「レバハス(REBJAS)」と呼ばれる大バーゲンが始まります。

夏のバーゲンもさることながら、1月6日の公現祭(キリスト教の祝日)明けのバーゲンは一年で最も「盛り上がる」大バーゲンで、スペインではこのバーゲンに、一人当たり平均80ユーロ消費するのだとか。


スペインのリバハスでは、「とにかく」そして「早く」行って「とりあえず」「たくさん」買っておくという傾向が見受けられます。というのも、バーゲンで購入したものは、レシートを添えれば返金も返品もできるので、何はともあれお得そうなものを買っておけ、というわけです。

ちなみに、一時期1月に結婚式を挙げるカップルが増えたそうで、理由はリバハスで結婚式衣装をお得にゲットし、一度使用したあと「返金」するからだとか…

最近は、リバハス(大バーゲン)用に製造される商品も出てきているそうで、(偽りのない元値を提示する)(リバハスであっても通常と同じ支払方法を受け入れる)などの最低条件を徹底するようにとの警告がお店(販売側)に出されていました。


なにはともあれ、新しい一年が幕を開けて少しお祭り気分が落ち着いてきた点では日本もスペインも同じ。

みなさまにとって今年も素敵なことに溢れて一年でありますように!










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