オランダ

オランダ:アムステルダム

フリードリヒス カオル

職業…フリーライター

居住都市…アムステルダム市(オランダ)

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2008年のリーマンショック以来、経済危機に端を発した不況からまだ、抜けられない状態のオランダ。国民の生活にも、その影響がいたるところに見られるようになりました。以前ならば、資格があれば失職することがまずない、とさえいわれた介護士やヘルパーといった人たちでさえ、職を失うことへの不安が隠せないといいます。


介護士の数が減っている・・・。

介護士の数が減っている・・・。

ここで意味するのは、老人ホームの御老人たちや、身体障害者の方々を世話するための介護士やヘルパーのことを指します。こういった職業を夢見てきた人たちは、資格取得のため懸命に学び、厳しい試験に合格し、人びとをヘルプすることに生き甲斐を感じている人たちです。しかし、残念なことに、時代の流れと共に、職場を追われる形で去る人も多くなってきています。


そして今、介護士やヘルパーの数が減り、彼らを必要としている老人の数は増え続けている現象がみられます。しかし、プロの介護士の数は減っています。そこで、ひとりの介護士が、数人の老人の世話をするという形態がみられるようになってきています。


お年寄りにとっても重要な存在のヘルパーたち。

お年寄りにとっても重要な存在のヘルパーたち。

私の隣人は、脳梗塞の後遺症から半身不随になり、車椅子の生活を余儀なくされていますが、介護のため、複数の人たちが毎日、入れ替わりたちかわりやってきてていねいに世話を行なってくれたといいます。しかし、やはりここ7,8年の間で変化があり、同じ介護士が1日に1回、見回りにやってくる程度になったそうです。


今後、老人の数が増えるであろう国で、最も重要な職業に就いた人びとが仕事を失うというこの状況に、終焉はあるのでしょうか。それはまだ、誰にもわからない、といったところのようです。


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1 - Comments

道下より:

2015 年 01 月 22 日 15:16:24

22日の十勝毎日新聞社の記事ですが、短大や専門学校の介護福祉士を養成する学科の入学者が定員を大幅に下回っており、今後の介護の人材育成が窮地に陥っているということです。医学の進歩によって高齢化が進めば介護職の需要も高まりますが、この記事では「介護のマイナスイメージが先行している」とリポートしています。どの国もそんな課題を抱えているんですね。

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