チリは昔ながらの大道芸人などが未だに多く活躍しています。例えば、「チンチネロchinchiero」と呼ばれるチリを代表する大道芸人たちは、大きな太鼓を背中に背負って、太鼓の上のシンバルを踵から伸びたロープを使ってカシャカシャとくるくる回って踊りながらリズムを取って演奏します。彼らチンチネロたちは、世襲制で時々大人のチンチネロたちに混じって小さい5～6歳くらいの子供もクルクル回りながら音な顔負けに演奏をしているのをみかけます。

そんなチンチネロたちは、たいてい旧市街の観光客がよく集まる大聖堂の前「アルマス広場」周辺でパフォーマンスを行っています。太鼓やシンバルの音がとても大きくリズムカルなので、近くにいる人々はよくちんチネロたちの周りに円を作って彼らのパフォーマンスを興味深そうに眺めています。

チンチネロのパフォーマンスは、海外でも評価されており、ヨーロッパでチンチネロがパフォーマンスを行ったりすることもあるのだそうです。時には、移動式のパイプオルガンの演奏者「オルガニジェロorganillero」と合わせて演奏することもあり、タンゴやクエッカやワルツなども演奏することができるのだそうです。

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