オランダ

オランダ:アムステルダム

フリードリヒス カオル

職業…フリーライター

居住都市…アムステルダム市(オランダ)

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「動物愛護党」のシャツを手に持ち、イベントに参加する子どもたち。

「動物愛護党」のシャツを手に持ち、イベントに参加する子どもたち。

日本では9月下旬が動物愛護週間と決められていますが、オランダではすでに先週末に終わってしまいましたが、毎年10月4日が「動物愛護の日」になっています。この日を境にし、国内では全国規模で動物に関するあらゆるイベントが繰り広げられます。たとえば、愛犬の服従能力を競うイベントや、もっともかわいいポニーを選ぶショーなど、家族皆で楽しめる企画が目白押しの1日となります。


この日は、「動物の命を尊ぶ日」であることはもちろんですが、イベントでは、単に動物をかわいがることを奨励するのみならず、命の大切さを訴える各種イベントも多く行なわれます。


小学校にポニーが「出張」することもある。

小学校にポニーが「出張」することもある。

例えばオランダには、「動物愛護党」という政党があります。党員たちは常日頃から、人間のために食用になってくれる動物たちの飼育環境の改善を訴えており、その他、動物に関する法の改定にも関与する存在です。動物愛護の日は、まさにそんな彼らの出番です。


今年のスローガンは、「無駄に野生動物を殺すな」でした。訴えの主旨は、「害獣でもない哺乳類や鳥類を楽しみのために殺すのは控えよう」。オランダには、あくまでも趣味で狩りを行なう人もおり、一定期間中で許可さえ得ていればキジやウサギ、ノバトなどを狩猟の対象として狩ることが可能になっています。しかし、これをやめさせようというのが、今回の動物愛護党の現在の目的なのです。街中でチラシを配りながら、命の尊さを子どもたちに説く党員の姿も多く見られました。


「野生生物は、人に害を及ぼすほど増えすぎてはいけない」「でも、命は命だ」と、狩りを趣味とする人たちと政党員の反発はまだまだ続きそうです。しかし、狩りを趣味とする人たちも命の大切さをしっているはず。賛否両論こそありますが、今後、どのような法律を以て動物たちが守られていくのか、じっくり見据えていきたい問題だといえそうです。


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