オランダ

オランダ:アムステルダム

フリードリヒス カオル

職業…フリーライター

居住都市…アムステルダム市(オランダ)

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世界的に日本食ブーム、というのはすでにみなさんもご存知のことと思います。各国の寿司店の数には当然のことながら差がありますが、最近のオランダでは寿司店の進出が激しく、まるで雨後のタケノコ状態。人口1万人以上の市や街なら、最低でも5件の寿司屋があるという具合で、寿司店の乱立といわれているほどです。


このような盛り付けに大絶賛が

このような盛り付けに大絶賛が

首都や大都市ならたくさんあって当然かもしれませんが、人口数百人のこじんまりした場所でも寿司店が軒並みオープンしており、寿司人気は不動といった感じの今日この頃です。例えば、筆者の親戚が住む人口1万5千人ほどの街にも、現在8つもの寿司屋があります。どの店も繁盛しているので、これだけ寿司屋があっても、競争する必要はないほどの余裕だとか。


ランチに寿司を・・・というビジネス・パーソンらも多い。

ランチに寿司を・・・というビジネス・パーソンらも多い。

それではなぜ、ここまで寿司屋が流行っているのでしょうか?それは、生の魚を食べる習慣がなかったオランダ人にとってはまさに寿司は、目から鱗の食べ物だった、ということが理由のひとつに挙げられます。生の魚は、文字どおり生臭くて食べられないというのが通説だったのですが、おそるおそる寿司を食べてみた結果、「生の魚がこれだけ美味しいとは!」と感激した人たちが寿司フリークとなり、このブームに火をつけたといわれています。


もともとオランダには「スナック・バー」と呼ばれる、ちょっとしたスナックを提供する屋台がたくさんあります。こういった屋台では、フライド・ポテトやコロッケなどを提供するのですが、この「スナック・バー」の人気をしのぎ始めているのが、寿司店の存在なのです。寿司というと値段が高いイメージがありましたが、最近ではビュッフェ形式の店が多く、時間内ならばいくら食べても一人前10ユーロ(日本円にして1400円くらい)、とうたう店などが特に人気です。


次のブームは日本食?

次のブームは日本食?

寿司店の乱立の裏側には、従来のスナック・バーのメニューに飽きて遠のいていった若者たちの意見が色濃く反映されているようです。やはり寿司は、オランダだと20代から40代くらいまでの人たちに愛されており、「クールな(カッコいい)食べ物」というイメージが定着しているのです。日本人から考えたら、ごく当たり前の寿司かもしれませんが、オランダ人たちからしてみれば、「セレブに愛好家が多い」「高価で美味しい」「カッコいい!」食べ物なのです。さて、今年はどのくらい、寿司店が増えるでしょうか?数えるのが楽しみです。


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