メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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 10月23日午前、メキシコの太平洋岸に「史上最大、最速ハリケーン パトリシア」が接近しました。
 午前10時の時点で、時速325kmの速さでハリスコ州沿岸にいて、北東に向かって少し速度を落としながら進みます。

 沿岸部は前日22日から小中学校などを休校扱いとし、一般市民たちも内陸部や公の施設などに避難しています。ハリスコ州の太平洋岸にあるビーチリゾート地プエルト・バジャルタでも、朝から町中で警報を鳴らし、住民および観光客に避難を呼びかけました。
 
 


SNSで警報とともに表示されていた定点カメラの映像

SNSで警報とともに表示されていた定点カメラの映像

 今回のハリケーンパトリシアが上陸すると予測される地域は、ハリスコ州とその北側のナヤリ州で、これら沿岸部の多くの地域は山間部と海岸線の距離が非常に狭く、大雨に見舞われると土砂崩れや幹線道路の分断などが多発する地域でもあります。したがって、23日午前には、緊急援助品を搭載した軍隊の隊列が現地に到着し、万が一に備えていると報じられています。
 


グアダラハラ都市部では風雨ともにそこまで激しくはありませんでした。

グアダラハラ都市部では風雨ともにそこまで激しくはありませんでした。

 また、各自治体でも緊急情報をSNSなどを利用し広報しています。中でもグアダラハラ都市部やナヤリ州の都市部などで流布されている情報は「避難所に避難する際はペットも住民の一部として受け入れます」「都市部に最接近が予測されるのは今夜8時。なので夕方6時以降の外出は控えるように」といった、かなり具体的な内容です。
 
 自然災害の発生による「避難」の経験の乏しいメキシコなので、このような具体的かつ明確な指示が必要であり、また効果的なのではないでしょうか。日本の家庭では一般的な「避難袋」の用意についても、何を持って出たらいいか、具体的に必要なものを挙げていました。
 日本を始め諸外国から、このような避難の仕方などを見習っているのでしょうか、在墨7年で初めて目にする自然災害に対する真剣な政府の取り組みのおかげか、沿岸部では大きな風雨による被害はあったものの、人的被害ゼロだったことはすばらしい成果といえるでしょう。

 台風一過から数日経ち、都市部では被害地域への物質援助の動きが早まっています。




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