オランダ

オランダ:アムステルダム

フリードリヒス カオル

職業…フリーライター

居住都市…アムステルダム市(オランダ)

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少し前になりますが、昨年度に発表された『子どもにとってもっとも幸福な国』のナンバー1として、オランダが再度選出されました。2007年度に続く栄誉(?)に預かったわけですが、果たしてこれは本当でしょうか?


子どもと一緒に何でもやる親。子どもにとっては友だち以上の存在に?

子どもと一緒に何でもやる親。子どもにとっては友だち以上の存在に?

幸福度を測る基準にされたのは、子どもの貧困、健康状態、教育の質、危険度、住居と環境などですが、特に子どもからのスコアが高かったのは、『親との関係が良好』という点にありました。たとえば、『母親は、いつも話を聞いてくれる』『父親は、いつも相談にのってくれる』『友だちはいつも協力的』という3つのカテゴリーに於いては、なんと90%に近いスコア(90%を超えるものも)がつけられたほどで、親との関係が良好という実像が浮かんできました。


確かに、オランダ人の親子を見ていると仲良しが多いという印象です。日本人の私から見ると、彼らは親子、というよりも、『同居人』という感じがするのですが、それがかえってお互いにとっては良好な関係を築いているのかもしれません。親は子どもに威張らず、子どもも親にいい意味で気遣い、一緒に心地よく過ごしている、という感じがします。


子どものためなら、なんでも企画してどこへでも行き、参加する。

子どものためなら、なんでも企画してどこへでも行き、参加する。

しかしその反面、親が子どもに対し、躾をまったく行なわないため、自由奔放な子どもが多く、そのまま大人になってしまうため、成人してから他人に絶大なる迷惑をかけるのも、オランダ人の特徴です。たとえば隣国へ旅行へ行って、マナーも知らず、大騒ぎを繰り返して他人に迷惑をかけるのはオランダ人、と相場が決まっているので、近隣の国々からは、評判がいいとはいえません。


しかし、オランダ人たちはそんなことは気にしていません。自分さえ楽しければ、他人はどうでもいい、という考えの若者もたくさんいます。それもこれも、親が躾を行なわず、何事も自由にさせ、友だちのように接してきた結果といえるでしょう。ただ、子どもからの評判は当然のことながらいいに決まっています。親に叱られたことがほぼない、という成人がほとんどなのですから、『親は、友だち』であり、一緒にいても居心地がいいわけで、もちろん幸福度は高まるでしょう。しかし、これでいいのでしょうか・・・?


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