台湾

台湾:台北

小川 聖市(オガワ セイイチ)

職業…日本語教師、ライター

居住都市…台北市近郊の新北市(台湾)

前の月へ

2025.11

次の月へ
S M T W T F S
      1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30       

ここを抜けると……

ここを抜けると……

 前回まで、6月4日に行なわれた台北市立第一女子高級中學(略称は北一女)の様子を紹介しましたが、今回から6月6日の午前に行なわれた國立台湾師範大學附属高級中學(以下、略称の師大附中)の卒業式の様子を紹介します。

 これまでは準備に力を入れ、思わず「すごいな、コレ……」と言いたくなるようなセットを作っていました(下記URL参照)が、今年は路線を変え、企画力重視の卒業式を行いました。

http://www.ima-earth.com/contents/entry.php?id=201362317319


校舎をホテルに見立てたセット

校舎をホテルに見立てたセット

 その一つが、「校舎をホテルに見立てて、セットを作る」というもの。上の写真のように、照明ともうまく合い、「お城のホテル」というイメージが出来上がりました。


校舎の中の廊下より

校舎の中の廊下より

 その「お城のホテル」の中へ入っていくと……

 中には、バー(注:高校なのでお酒は売っていません)、過去3年間を振り返るシアター、おばけの話で有名な日本統治時代からある校舎にはおばけ屋敷などがあり、主役の卒業生だけでなく、在校生も訪れていました。この辺りは、学園祭の企画からヒントを得て用意したと見られます。

 主役である卒業生は、この日の夕方に集まり、各クラスで担任の先生と最後の時間を過ごし、その後全体での記念撮影などの予定を終えてからは、一部の卒業生が自分たちの教室(ホテルの部屋)へ帰り、そのまま宿泊していきました。


卒業式前夜の会場の様子

卒業式前夜の会場の様子

 一方で、卒業式会場の中興堂(ジョンシンタン)では、最後の準備に追われる卒業式実行委員会のメンバーがいました。

 この時点での完成度は、97%程度とスタッフたちは私の前では笑顔を見せながら話していましたが、焦り、緊張感といったものは隠しきれない様子でした。


卒業生入場の様子

卒業生入場の様子

 教室(ホテルの部屋)で各々の時間を過ごした卒業生は、翌日8:30の卒業式(旅立ちの時)に備え、チェックアウト(自分が3年間慣れ親しんだ校舎を離れる)します。このときには、7月1~3日の最後の大学入試を控え、自宅へ帰った卒業生も教室へ戻ってきていて、一緒に会場の中興堂へ向かいます。

 私が訪れた7:40ごろには、既に移動が始まっていて、父兄や先生たちがその姿を見守りました。

 この光景は、昨年と変わりませんが、入場する卒業生は昨年のスターウォーズの世界が広がった華やかな入場ゲートがなかったので、寂しい気持ちを抱いている卒業生も少なくなかったのではないか、と思います。

 その不安も、企画力で乗り越えようと実行委員会は頑張りましたが、その様子は次回にて。

 つづく


レポーター「小川 聖市」の最近の記事

「台湾」の他の記事

  • 550 ビュー
  • 0 コメント

0 - Comments

Add your comments

サイト内検索

Name(required)

Mail(will not be published)

Website

Archives