以前に書いたブリティッシュ・コロンビア州の教員組合のストライキは、現在(6月25日)も継続中です。
前回書いたときは、ロテイティング・ストライキと言って、地域ごとにローテーションでストライキをしていくという状況でした。つまり、月曜はバンクーバー市、火曜は別の市、水曜はまた別の市…というようにです。
5月の最終週に始まった、この教員の動きに対して、州政府側も譲歩しなかったので、6月17日全面ストに突入しています。
6月はカナダの学校の1学年の最終月なので、卒業式やプロビンシャルテスト(共通テストのようなもの)もあります。また、運動会も6月です。これらの行事も影響を受けていて、さすがに卒業式は開催しているものの、運動会は中止になりました。通知簿は、基本的には日本の学校の高校生に当たり10年生より上は出してもらえますが、それ以外は出ません。基本的にと書いたのは、この決定も校区によって若干、異なるからです。
globe and mailのウェブサイトから。子どもたちのために戦っているというのです
日本人の私にとって、教員がストなんてどういうこと? ですが、多くの市民は教員に対して同情的だという話も書きました。
教員側の主張は、給与に対しての要求だけでなく、スペシャルニーズと呼ばれる、例えば自閉症のように、何らかのケアが必要な子どもを担当するスタッフを増やしてほしい、1クラスの人数を減らしてほしいというものもあります。だから、このストライキは子どもたちのためだと言います。
でも、我が家の子どもたちの通った学校では、小学校の低学年だと1クラス20人ぐらいまで、高校生でも30人程度でした。私には多いとは思えません。
給与についても、www.livingin-canada.comを見ると、週当たりの平均で教員は988ドル。対して金融は1076ドル。教員は公務員なので、年金などで優遇されていますし、私のようにフリーランスで仕事をしている身にすれば、羨ましい限りです。
こちらはBurnaby Now。先生たち、バーベキューをしています
運動会も中止、通知簿も出さないで、本当に子どもたちのためなのか、大いに疑問ですし、こういう気楽な先生方の様子を見るにつけ、中・高生を持つ親としては、はっきり言って腹立たしいです。
しかし、多くのカナダ人が先生方に同情的というのには変わりはありません。学校の横を通りかかって先生方を見ると、応援のクラクションを鳴らす人も相変わらず多いです。
1994年からカナダで20年暮らしている私が、カルチャーショックを感じるのは、こういうときです。
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