メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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グアダラハラの中心部は、16世紀からのコロニアル様式の建築物がひしめき合い、多くの住民を抱えていながらも「歴史保存地区」という名の下、大型スーパーが出店できない土地柄。昔ながらの市場で日常生活の買い物をする人々で、日々にぎわっている所です。観光客にとっても、中心からほんの2ブロックという利便性から、食事にお土産にと、とても便利で人気のある場所でした。

 私自身も、グアダラハラの中心地に行く時はかならずここに立ち寄り、おばちゃん達の秘伝、安くておいしいご飯を食べたり(むしろそれが目当て)、ハチミツや季節限定の果物を買ったりしていました。観光に来た方も、いつもここにお連れしていました。観光ガイドに必ず載っているグアダラハラ市内最大のリベルタ市場(メルカド・サン・フアン・デ・ディオス)もあるのですが、あれこれ眺める徒歩移動だと30分ほどかかってしまうため、また、そちらの市場周辺は多少治安の心配もあるので、大抵はここを案内するようにしていました。


活気あふれる市場の名物 白ポソレ(豚とトウモロコシの煮込みスープ)

活気あふれる市場の名物 白ポソレ(豚とトウモロコシの煮込みスープ)

火事から数日後にはすでに、1891年開設時の石造りの門を残して、16カ月後に近代的な建築にする計画を発表した市と州政府は、同時に被害を受けた事業者にも、商業の代替地をもうけることを決定。

 ただし、この「移設」について、市や州の考え方に反発する「移設先」周辺の地元商業主たちとの摩擦が大きく、現在では元メルカド・コロナ出店者が業種別に数カ所に分かれている状態です。市場があった場所から2~4ブロックの範囲内の広場や駐車場を市と州が借り上げ、大型イベント用の仮設テントを設け、ここにメルカド・コロナに店舗を構えていた事業を移設。ただし、便乗して紛れ込む他の業者もいるので、そこはしっかりと統制しつつ。
 地域住民、地域経済としばらくの間、共存を余儀なくされたメルカド・コロナ。
 生活がかかっている事業主ももちろん、大変なのですが、ここを買い出しの場としていた住民、そして突如として「ライバル」となってしまった地域の事業者。まだまだ落ち着く日は遠そうです。



http://youtu.be/zhyHtg3QVZc


「ここでがんばっているから! みんなで協力してるから!」

「ここでがんばっているから! みんなで協力してるから!」



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  • 1 コメント

1 - Comments

かなやより:

2014 年 06 月 12 日 15:16:01

利害関係など難しい問題をはらんでいるようですね。住民のためにも、早い進展を祈っております。

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