オランダ

オランダ:アムステルダム

フリードリヒス カオル

職業…フリーライター

居住都市…アムステルダム市(オランダ)

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ラッキーナンバーが続いた2007年7月7日のこと、オランダ国王の義妹によるテープカットでオープンしたアムステルダム公立図書館。2年前に国内最優秀図書館賞に選出されたことで、その名を馳せる存在でもある名物図書館です。アムステルダム中央駅から徒歩で7分ほどの、オースター・ドクセ・アイランド埠頭にあるこの図書館、ヨーロッパ最大規模の公立図書館で、かつ多機能を擁する未来型図書館として、利用者数も国内最多を誇っています。


この図書館の開館コンセプトは、図書館としての機能に加え、“万人憩いの場”を提供することだといいます。例えば、WiFiシステムの導入、ゲームが楽しめるマルチメディア・ルーム、各種会議のためのミーティング・ルーム、そして250人を収容できる特設シアターなどが完備されています。万人が快適に過ごせるよう、ありとあらゆるファシリティが充実しているといえるでしょう。


内部機能の充実ぶりもさることながら、図書館の外観もユニークそのもの。巨大なコンクリートの庇を持つメインビルディングは、背景との調和を壊さぬよう設計されており、内部は、吹き抜けガラスを効果的かつ多用することによって、照明なしの自然光でも読書に適した明るさが保てるよう、工夫がなされているそうです。


コンピューターも使いやすい配置に

コンピューターも使いやすい配置に

各フロアにある本棚は、従来のイメージを覆した円錐形で、歩きながら目で追いつつ、楽に書籍を探せるようデザインされています。これが、観覧室に多くのスペースをもたらし、空間を効果的に利用するための好例となっています。月替わりで公開される、オランダのアーティストによる芸術作品をふんだんに取り入れたインテリアも、ビジターを魅了する理由の一つで、ちょっとした近代博物館の雰囲気も味わえます。


アムステルダム市は2008年度、ユネスコによる「The World Book Capital」(ワールド・ブック・キャピタル)に選出されていますが、このアムステルダム公立図書館の新築・開館がその選出に一役買っていることは言うまでもないでしょう。中央駅からも、埠頭からもアクセスが良く、とことんビジター本位で利用できるこの図書館を、ぜひ、機会があったら訪問してみてください。


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  • 1 コメント

1 - Comments

道下より:

2014 年 06 月 02 日 15:29:37

現代アート的な空間には心惹かれますね。

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