スペイン

スペイン:バレンシア

大田 朋子(おおたともこ)

職業…ライター、エッセイスト、講演家

居住都市…ブエノスアイレス(アルゼンチン)
→ケント(イギリス)
→バレンシア(スペイン)

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1家族10ユーロ(約1400円)一人での参加だと5ユーロ

1家族10ユーロ(約1400円)一人での参加だと5ユーロ

バレンシアにあるHuertos del Turia /El PequeHuerto が開催している、ファミリー向けのイベントに参加してきました。El PequeHuertoはバレンシア郊外にある野菜畑や果樹園という自然の中で、「子どもにも大人にも土に触れてほしい」とまざまなイベントを企画しています。子どもたちが季節の野菜を植えたり、手入れをするなどして、自然に触れるイベントをシーズンに応じて開いています。

例えば、オレンジで知られるバレンシアだけに、9月から3月のオレンジの季節には、オレンジ木のお世話をしたり、2月すぎから3月にかけての収穫最全期にはオレンジ狩りを行う、といった具合に。

そして、この4月からは、『自然とヨガを組み合わせたアクティビティー』が始まったと聞いて、私も早速、記念すべき第1回、El PequeHuertoの外ヨガクラスに参加してきました。


流行りのキッズヨガも屋外で行えばもっと気持ちがいい!

流行りのキッズヨガも屋外で行えばもっと気持ちがいい!

私が参加したのは、オレンジの収穫はほぼ終わりに近づいていた4月に入ってすぐの日曜日。朝10時半にいくらかの子連れ家族が集合し、畑の一部を案内されました。その後、子どもたちは子どもだけのグループで外ヨガを。大人は引き続き畑の中を見物し、30、40分ほどして子どもヨガが終わると、大人も子どもも一緒に、最後に少しだけまだ木に残っていたオレンジをもぎ取って、絞りたての新鮮なオレンジジュースをいただきました。オレンジは食べられる直前まで木にくっついたもの。太陽をたっぷり浴びて過ごしていただけあって、こんなに甘いオレンジを食べたことがないほどの甘さ! しかも、農薬を一切使わずに育てているといいますから、果実そのものの美味しさに納得!

その後、インストラクターが子どもたちを連れて畑にいきます。そこで、ひまわりの種を植えたり、キャベツやインゲンマメを収穫していました(これらはお持ち帰りできます)。野菜を刈り取る子どもたちの顔が、キラキラしていたのが忘れられません。

その間、大人は自然の中でヨガクラス。いわゆる、外ヨガ、をします。自然の中で、先生の声に従いながら固くなった体のあちこちを伸ばしていくと、鳥のさえずりが聞こえてきます。なんだか、心身ともにとっても自由に感じました。最後のメディテーションのときには、目をつぶりながら、もうこのまま、雲の上にでもどこかに飛んで行って、ゆらゆらと心地よく眠り続けそうと錯覚したくらい。それくらい気持ちよかった。

個人的には、普段、1人で家でしているヨガを、久々に他の人とインストラクターの声に合わせて行ったことで、普段は伸ばしているつもりでも伸びきっていなかった部分がググッと伸びた気がしました。寝ころんで目をつぶったときに聞こえてきた鳥の声は、耳にも心にも気持ちよかったです。


大人がヨガを楽しんでいる間、子どもたちは畑仕事!

大人がヨガを楽しんでいる間、子どもたちは畑仕事!

さてこのヨガ、子どもたちにはダイナミックで楽しいヨガ(背筋を伸ばして集中力を高めるなんてことも!)、大人には心身ともにリックスできるヨガが用意されています。最近はやりの「キッズヨガ」、続けてみないと効果は分かりませんが、少なくとも4歳の息子と息子の友達たちは、へびの格好をして背筋を伸ばしたり、鳥になったつもりで空を飛んでいることを創造するといったヨガの中でしたことに、その後数日間、影響されていました。

大人と子供が両方それぞれに楽しめる場所は案外、限られています。子どもが楽しい所は、大人にとっては「付き添っている」感が否めないし、大人同士が楽しみで行く場所は、しばしば子どもたちにとっては退屈だったりします。でも、Huertos del Turiaでは、子どもは子どもの立場で、大人は大人の立場でそれぞれに自然の中で過ごす時間を思う存分楽しめました。それがとてもよかった。

お土産には、子どもたちが収穫したキャベツ、インゲンマメ、アンティチョークに加えて、10キロのオレンジもいただきました。子どもたちは、3種類の野菜と花の「種」もプレゼントされて大喜び!


子どもは自分が収穫した野菜だとモリモリ食べる!

子どもは自分が収穫した野菜だとモリモリ食べる!

Huertos del Túriaでは、週末のアクティビティーに参加するだけでなく、自分の畑を借りて耕すこともできます。借りる畑の面積によって、料金が決まっています。このサービスは、農業専門家のアドバイスを受けながら、畑を借りてエコに野菜を育てる経験を子どもとしたい、子どもに土に接する機会を持ちたいという家族が利用しているようです。

また、年間30ユーロを払うだけで、オレンジの木の「ゴッドファーザー」になることもできるのだとか! 自分がつけたい名前を付けた我が子のようなオレンジの木には、オレンジの季節である1~3月に、「自分の」オレンジの木から取れるオレンジをもぎ取りにくるのはもちろん、オレンジの白い花が咲いたり、実が育っていくさまを見にきながら、オレンジの成長を楽しめるとあって、かなりの人気。もちろん、頻繁に訪問できない人には、メールでオレンジの成長の様子を知らせてくれますし、取り立てのオレンジを郵送してくれます。1本のオレンジの木から、だいたい60 kgものオレンジが取れるそうで、土に触れる体験ができて、その上、あんなに甘いオレンジが存分に楽しめるなんて、この上ないファミリーサービス!


畑を借りることもできる。栽培に素人でも専門家が親切に相談にのってくれるから安心!

畑を借りることもできる。栽培に素人でも専門家が親切に相談にのってくれるから安心!

★Huertos del Turia /el PequeHuerto

http://www.huertosdelturia.com/
Facebook: https://www.facebook.com/HuertosDelTuria
・参加料金(ヨガも含む)は、1家族10ユーロ(現在のレートで1400円)。ヨガだけ参加の場合は5ユーロ。


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  • 1 コメント

1 - Comments

道下より:

2014 年 05 月 07 日 10:30:09

ここ十勝も家庭菜園シーズンの到来です。我が家も土起こし、肥料まきと忙しい休日です。土に触るというのは、どの国でも癒しを生むのでしょうね。

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