オランダ

オランダ:アムステルダム

フリードリヒス カオル

職業…フリーライター

居住都市…アムステルダム市(オランダ)

前の月へ

2025.11

次の月へ
S M T W T F S
      1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30       

1549年、キリスト教を布教するため日本へやってきたポルトガル人宣教師のことは、日本史の時間に習ったことがあると思います。ポルトガル人たちは、16世紀を中心に大航海時代を経て、世界各国へ船で乗り出していきました。日本へやって来たのも、ちょうどその頃です。


日本へは、キリスト教だけではなく、ポルトガル文化も持ち込まれました。その頃の日本は戦国時代。国内を仕切っていた大名たちは、ポルトガルから運ばれてきた、見たこともない菓子を珍重して楽しんだといわれています。


卵そうめんの元祖? ポルトガルのフィオス・デ・オヴォス(卵の糸)

卵そうめんの元祖? ポルトガルのフィオス・デ・オヴォス(卵の糸)

外来語の中には、このポルトガルから持ち込まれた言葉が多く、現在、使われているものもたくさんあります。例えば、コンペイトウと呼ばれるお菓子は、ポルトガルのコンフェイトゥなる砂糖菓子で、その形もそっくり。鶏卵そうめんと呼ばれる、卵の黄身を使った和菓子や、練りきりなども、ポルトガルの郷土菓子を日本人たちがアレンジしたものだといわれます。


たまご入りの豆・ペースト入りのお菓子は、最中にそっくり

たまご入りの豆・ペースト入りのお菓子は、最中にそっくり

がんもどき=飛竜頭も、フィリョーズと呼ばれるドーナツのような揚げ物が元祖なのだそうで、ポルトガルの食卓を見ていると、お菓子だけではなく、日本の料理にも影響を与えたものがたくさん見つかります。思わぬところで、日本にもあるものを見つけたときの感動が味わえるのは、ポルトガルならではかもしれません。


ちなみに、『ありがとう』という日本語も、もともとは『オブリガード』というポルトガル語が転じたものだとか。私は、試しに『オブリガード』というときに『アリガトー』と言ってみたことがありますが、なんと! 通じるのです! イントネーションが同じだから? かもしれませんが、そんなとき、日本とポルトガルの距離の近さを感じ、とても嬉しくなります。


レポーター「フリードリヒス カオル」の最近の記事

「オランダ」の他の記事

  • 894 ビュー
  • 2 コメント

2 - Comments

かなやより:

2014 年 05 月 27 日 16:09:47

偶然か、必然か。違う国の言葉が、思いもよらない形でつながっていることに興味を引かれます。

道下より:

2014 年 05 月 27 日 17:38:10

意外な発見ですね。ありがとうも外来語ですか、考えてみれば必然なのでしょうね。

Add your comments

サイト内検索

Name(required)

Mail(will not be published)

Website

Archives