台湾

台湾:台北

小川 聖市(オガワ セイイチ)

職業…日本語教師、ライター

居住都市…台北市近郊の新北市(台湾)

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会場の台湾大學總合體育館(タイワンダーシュエゾンハーティーユーグワン)

会場の台湾大學總合體育館(タイワンダーシュエゾンハーティーユーグワン)

 以前、こちらで全日本プロレスの台湾大会の様子を紹介しました。

 あれから1年4カ月……

 全日本プロレスは、台湾で人気が高い武藤敬司をはじめ主力選手が多数退団した影響で、2008年から続いていた台湾大会は途絶えてしまいました。しかし、その時協力していた新日本プロレスが台湾のファンの前に帰ってきてくれました。


2日目のNWAタッグ選手権試合で勝利した天山広吉、小島聡の「テンコジコンビ」は、試合後ファンと握手のコミュニケーション

2日目のNWAタッグ選手権試合で勝利した天山広吉、小島聡の「テンコジコンビ」は、試合後ファンと握手のコミュニケーション

 当時、武藤がファンに発した「6年目(2013年のこと)も、10年目も20年目も台湾へ来るからな!」という一言があったので、今大会でも武藤敬司の登場を期待しましたが、残念ながらナシ。それでも、選手層が厚く、勢いと安定を感じさせる今の新日本プロレスを担う棚橋弘至、オカダカズチカ、中邑真輔らが参戦、ということで期待して見に行きました。

 久しぶりの新日本プロレス観戦は、2階席での観戦となりましたが、観客は初日2,000人に2日目1,600人。他のサイトで確認したところによれば、コンサートでは4,000~5,000人入る会場ですが、1枚目の写真のように空席が目立つ寂しい客入りでした。


青天白日旗を模したTシャツで入場した内藤哲也

青天白日旗を模したTシャツで入場した内藤哲也

 2日間の試合自体は、全日本プロレスと変わらぬアツいものでしたが、20年前と大きく違ったところが、「魅せる部分」でした。1980年代のアントニオ猪木、藤波辰爾らが全盛だった時代と比べると、「レスリングの技術の部分で魅せる」というよりは、「技の豪快さや常人離れしたパワーといった部分で魅せる」という要素が強くなったような感じがしました。
 「時代も選手も変わったから」と言われればそれまでですが、20年の時の流れの速さを感じると同時に、一抹の寂しさも感じずにいられませんでした。


2日目のメインイベント終了後、マイクパフォーマンスを見せた中邑真輔

2日目のメインイベント終了後、マイクパフォーマンスを見せた中邑真輔

 それでも、素晴らしかったのは選手たちが台湾のファンを大切にする姿勢。2、3、4枚目に出しましたが、積極的にファンとコミュニケーションを取り、リングサイドで観戦していたファンを満足させていました。

 とはいえ、これまで台湾で開催された日本のプロレスで、柱になっていた武藤敬司の存在は大きかったようで、初日に棚橋弘至、2日目に中邑真輔がメインイベント終了後にマイクでアピールしましたが、ファンの反応が薄かったのが気になりました。


子供のファンにサイン後、握手する棚橋弘至

子供のファンにサイン後、握手する棚橋弘至

 今回、台湾に来た新日本プロレスの選手の中でも、国籍、老若男女を問わず、ファンを分け隔てなく大切にしてくれたのが棚橋弘至。2日目のメインイベント終了後、すぐに外のグッズ売り場に駆け込み、Tシャツを買ったファンにサインと握手を客足が途絶えるまでしていました。また、サインの合間に日本から来たファンにも気さくに声をかけ、談笑する姿も見られました。
 
 「今の新日本プロレスを代表する選手である」という責任と、「(今後の台湾の試合に来てくれるかもしれない)ファンを大切にしたい」という気持ちが棚橋を突き動かしたのかもしれません。その行動は高く評価できるものだと言えます。

 今後、こうした選手の思いと観客動員は比例してくるでしょうか。
 そこが注目点になりそうです。

*参考
http://www.njpw.co.jp/match/detail_result.php?e=851

http://www.njpw.co.jp/match/detail_result.php?e=852


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  • 1 コメント

1 - Comments

かなやより:

2014 年 05 月 20 日 16:12:45

プロレスといえば、子供の頃、力道山やデストロイヤーに夢中になっていたのを思い出します。最近はナマで見ることはほとんどなくなりました。

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