2月2日の総選挙後、急速に勢いが衰えたタイの反政府デモ。「もう飽きたんだろう」なんて冗談も聞こえるほどです。
それもそのはず、デモの活動がピークの頃には、参加人数こそ集まったものの、参加者の表情は一様にゆるく、どうも真剣さに欠ける印象でした。
タイの国旗模様のアクセサリーやリストバンドを身に着け、鳴り子や笛をピーピー鳴らして行進する姿もどこかお遊びのよう。某日本語フリーペーパーが今回のデモを「村祭り」と揶揄するのも納得できる有様だったのです。

それでも、最初の頃は私の周りにも、「デモに賛同する」「会社の帰りにデモに参加する」と言う人が結構いました。電車の中で出会った僧侶までもが「デモのリーダーはヒーローだよ」なんて言う始末。
ところが、最近では「デモ、最悪っ！」「いい加減にしてほしい」と言う声が増えてきているのです。

デモのせいで道路が異常な渋滞となり、物資の輸送もままならず、銃撃戦が起きたとなれば観光客は減り、彼らの仕事や生活に直接的なダメージを与える現実に、ようやく気づいたようです。

最近は警察の介入でまたもや銃撃戦があったようですが、全体的にはデモ終焉のムードが漂い、観光客の姿も増え始めています。
もうこれ以上、デモが大きくならないことを祈るばかりですが、元来、デモが大好きなタイ人のこと、この先、どういう展開になるのか、まだまだ見えない状態です。

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