どうしても首をひねらずにはいられない、異色な二つの食材の組み合わせ。そんな「B級グルメ」がタイにあります。
それがこちら、「カオニャオ・マムアン」です。

「カオニャオ」はもち米のこと、「マムアン」は果物のマンゴーのことです。
もち米は時として甘い味付けで食べることもありますが、そのほとんどは「おはぎ」のようにもち米が主役のもの。ところが、この「カオニャオ・マムアン」はまるでカレーライスのように、お米の脇を甘いマンゴーで固め、さらには甘いココナッツミルクを上からかけていただきます。
つまり、マンゴーが主役でもち米は脇役という、通常の食事のような形式です。でも、味的には甘～いデザートなのです。

初めて「カオニャオ・マムアン」を見た時は、「ご飯にフルーツ？　絶対に食べたくない」と頭っから拒否反応を示していました。
でも、おいしいタイレストランで出された際に恐る恐る口をつけてみると、意外や意外、この組み合わせ、異色に見えてなかなかの名コンビと言うことがわかったのです。ココナッツミルクの香ばしさが、二つの食材の間柄を上手く取り持っています。

B級グルメの宝庫と言えるタイ料理の中でも、南国の農業国らしい珠玉の一品「カオニャオ・マムアン」。この味を最初に生み出した人の味覚には脱帽です。
そして、最初は引き気味の日本人も、結局、この味にハマる人が少なくないんです。

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